...後肢のブラシユの少し上の方の外側の毛で一つの窪みがふちどられてゐるからだ...
アンリイ・ファブル Jean-Henri Fabre 大杉栄、伊藤野枝訳 「科学の不思議」
...湯垢が窪み窪みに溜つてぬるぬるして居ます...
江南文三 「佐渡が島のこと」
...そこは小さな谷川の流れが岩の窪みに落ち込んで釜の中のようになった処であった...
田中貢太郎 「蟹の怪」
...笑うと口もとに縦の深い窪みができる...
中勘助 「妹の死」
...窪みは深さも大さも皿程である...
長塚節 「炭燒のむすめ」
...水などは少しも呑んで居ないらしいほのかな窪みをもつた鳩尾(みづおち)のあたり――後ろへ廻つて背中をざつと見て...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...割れたコンクリートの窪みには死の異臭が罩つてゐた...
原民喜 「鎮魂歌」
...……里春は象の腹の窪みの中で死んでいたというから...
久生十蘭 「平賀源内捕物帳」
...岩の窪みに落ちた米粒を一つ一つひろっては...
久生十蘭 「母子像」
...背が高くやせ形、青い目が窪み、二枚目にほど遠いが、知性の塊といった大男で、無造作に整えた太い口髭が繊細な口元を覆っているものの、笑みは隠せない...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「玉手箱」
...体にあった窪みを...
宮本百合子 「家庭創造の情熱」
...梨の炉縁の焼け焦げた窪みに...
横光利一 「夜の靴」
...木造の低い屋根が一軒だけレールの横の窪みの中に建っていた...
横光利一 「旅愁」
...ふと岩蔭の窪みに...
蘭郁二郎 「地図にない島」
...丁度模型地圖を見るとおなじく幾つとない細長い窪みが...
若山牧水 「みなかみ紀行」
...辛うじて足の甲を潤す深さで一帶に流れて來た水が或る場所に及んで次第に一箇所の岩の窪みに淺い瀬を立てゝ集り落つる...
若山牧水 「みなかみ紀行」
...辛うじて足の甲を潤す深さで一帯に流れて来た水が或る場所に及んで次第に一個所の岩の窪みに浅い瀬を立てて集り落つる...
若山牧水 「みなかみ紀行」
...茶屋を出て少し下ると四五軒の古び果てた百姓家が窪みを帯びた傾斜なりの畑の中に散らばっていた...
若山牧水 「みなかみ紀行」
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