...馬の沓形(くつがた)の畠やや中窪(なかくぼ)なのが一面...
泉鏡花 「瓜の涙」
...ぼんの窪(くぼ)のはずれに...
泉鏡花 「貝の穴に河童の居る事」
...水かひばほらあなめきし落窪(おちくぼ)の...
上田敏 上田敏訳 「海潮音」
...お秋さんはそこの窪みに獨で枯木を挽(ひ)いて居た...
長塚節 「炭燒のむすめ」
...卯平(うへい)は近頃(ちかごろ)滅切(めつきり)窪(くぼ)んだ茶色(ちやいろ)の眼(め)を蹙(しか)めるやうにしながら微(かす)かな笑(ゑみ)を浮(うか)べた...
長塚節 「土」
...金鍬(かなぐわ)を担いで谷窪へ降りて行くと...
久生十蘭 「うすゆき抄」
...ただ往来のみあつて家のなかつた当時の辺鄙な荻窪は都人の住み得る処ではなかつた...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...その窪川の言葉は僕に中野の髮毛を想ひ出させる...
堀辰雄 「二人の友」
...これと反対にその爆発口は窪んで大穴となっているからその宝永山を成している石礫岩塊をもと通りにその窪みの穴に掻き入れたらそれで宜しいのだ...
牧野富太郎 「牧野富太郎自叙伝」
...くどくもいうとおり西の窪の大黒亭へ駈け上がりなんだ」駈け上がりとは時間ギリギリに楽屋へ入ってすぐそのまま一服もせず...
正岡容 「小説 圓朝」
...ブルジョア婦人作家と窪川稲子との間に在ることは自明なのである...
宮本百合子 「窪川稲子のこと」
...荻窪の防空壕の前で姿を消して以來...
三好十郎 「肌の匂い」
...大久保・西窪など東京にもたくさんある...
柳田國男 「地名の研究」
...その真中の窪(くぼ)みに...
山本周五郎 「お美津簪」
...雪の窪みが尽きたところに...
山本周五郎 「夜明けの辻」
...雑木の窪地(くぼち)へドドドドッとすべりこむ...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...窪田(くぼた)助太郎どのの門をお訪ねしてみるがよい――と結んであった...
吉川英治 「山浦清麿」
...やっと萩窪へついたのはもう空が薄黝(うすぐろ)く褪(あ)せた頃だった...
蘭郁二郎 「魔像」
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