...やがて十坪(とつぼ)ばかりの窪地(くぼち)がある...
泉鏡花 「海の使者」
...地の窪みに横たわり...
ジェイムズ・サンヅ・エリオット James Sands Elliott 水上茂樹訳 「ギリシャおよびローマ医学の概観」
...世の中には結婚後八年目に初めて女房(かない)の笑窪(ゑくぼ)を発見(めつけ)たものがある...
薄田泣菫 「茶話」
...色づいた雑木に夕陽の燃えついたように見える谷の窪地の方へ往こうとした...
田中貢太郎 「忘恩」
...それから今の高円寺荻窪辺...
中里介山 「百姓弥之助の話」
...尋ねるといふでもなく昨日炭木の運ばれた窪みを登つて行つた...
長塚節 「炭燒のむすめ」
...卯平(うへい)は近頃(ちかごろ)滅切(めつきり)窪(くぼ)んだ茶色(ちやいろ)の眼(め)を蹙(しか)めるやうにしながら微(かす)かな笑(ゑみ)を浮(うか)べた...
長塚節 「土」
...庭窪の蘇州庵で無残な利七の死に態(ざま)を見たとき...
久生十蘭 「平賀源内捕物帳」
...真直に荻窪に帰って来た...
堀辰雄 「菜穂子」
...窪川稲子その他の人々が東京駅から夜汽車で立った...
宮本百合子 「窪川稲子のこと」
...窪は漢語でも水溜りの義で...
柳田國男 「地名の研究」
...牛窪村の人たちの熱狂的な歓迎を受け...
山本周五郎 「似而非物語」
...そこは二坪ばかりの窪地(くぼち)で...
山本周五郎 「藪落し」
...窪(くぼ)みとなって残っていた...
山本周五郎 「夜明けの辻」
...ちょうど笑窪(えくぼ)の辺りを軽く押して...
吉川英治 「江戸三国志」
...やがて東村山から恋ヶ窪(現・国分寺駅附近)の方へ...
吉川英治 「私本太平記」
...やっと萩窪へついたのはもう空が薄黝(うすぐろ)く褪(あ)せた頃だった...
蘭郁二郎 「魔像」
...ピエエルが、熱のために割れた蹄(ひづめ)を一つ拾うと、その窪みの中に、少しばかりの白い、やわらかそうな肉がくっついている...
ルナアル Jules Renard 岸田国士訳 「ぶどう畑のぶどう作り」
便利!手書き漢字入力検索