...」と突飛ばすと、閑耕の匐(のめ)った身体(からだ)が、縁側で、はあはあ夢中になって体操のような手つきでいた英吉に倒れかかって、脚が搦(から)んで漾(ただよ)う処へ、チャブ台の鉢を取って、ばらり天窓(あたま)から豆を浴びせた...
泉鏡花 「婦系図」
...さういふ突飛なことで一儲け恢復をしたいと思うてをるので――」「では...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...あまりにも突飛(とっぴ)すぎるという評判だった...
海野十三 「宇宙戦隊」
...お嬢さんを塵芥箱の中へですか」「突飛(とっぴ)な想像です...
江戸川乱歩 「悪魔の紋章」
...いかに突飛(とっぴ)に見えようとも...
江戸川乱歩 「悪魔の紋章」
...犯罪者は時に非常に突飛な馬鹿馬鹿しい思いつきをするものですよ」明智はけげん顔の山野夫人に説明した...
江戸川乱歩 「一寸法師」
...余りの突飛(とっぴ)さの内に...
江戸川乱歩 「黄金仮面」
...容易にこの突飛な報告を信じようとはしなかった...
江戸川乱歩 「黄金仮面」
...誠に突飛千万な幻想であった...
江戸川乱歩 「鬼」
...これは當時としては非常に突飛な議論で新しい考へであつたらうと思ひます...
内藤湖南 「日本文化の獨立」
...非常に真面目(まじめ)だけれどもなかなか突飛(とっぴ)なのがあってね...
夏目漱石 「野分」
...比喩(ひゆ)が突飛であるにしても...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...突飛(とっぴ)ということが辞典から取消されて...
長谷川時雨 「明治大正美女追憶」
...おマンはんの突飛には馴れとるけど...
火野葦平 「花と龍」
...ただどうもあんまり突飛で先例のない話なので...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...突飛(とっぴ)なふざけ方とよく似てるわ!』とプリムロウズは手をたたいて言った...
ナサニエル・ホーソン Nathaniel Hawthorne 三宅幾三郎訳 「ワンダ・ブック――少年・少女のために――」
...彼は此の突飛(とつぴ)極(きは)まる行動に...
三島霜川 「平民の娘」
...「ヒウヤ」と耳の傍で憎々しく云うと筆者を突飛ばしたので...
夢野久作 「梅津只圓翁伝」
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