...障子の敷居のうへへ片足をかけたまま首を机の方へ突き出し...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...この巨人は表広間の壁から金色(こんじき)の片腕を突き出していて★...
チャールズ・ディッケンズ 佐々木直次郎訳 「二都物語」
...半身と傘の首だけを兵馬の前に突き出したのは以前の婆さんで...
中里介山 「大菩薩峠」
...さあこれを見たら文句はあるまい」突き出したのは...
中里介山 「大菩薩峠」
...小石川へ帰るんだ」「小石川のどこへ」「この提灯(ちょうちん)を見ねえな」突き出してみたけれども...
中里介山 「大菩薩峠」
...そこへ品川弥二郎が首を突き出して...
中里介山 「大菩薩峠」
...ああ思い切って胸から突き出してかからにゃ……」と云い掛けると...
夏目漱石 「坑夫」
...いつせいに窓から顏を突き出し...
萩原朔太郎 「散文詩・詩的散文」
...しつッこ過ぎるから突き出したんだ...
長谷川伸 「瞼の母 二幕六場」
...これを相手の鼻先へ突き出して愚弄嘲笑の意味を表わす...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...必ず責任を以て警察へ突き出します」長時間の鋭い訊問に疲れ果てて...
牧逸馬 「アリゾナの女虎」
...」とほき出すと一処に物凄い憎々(にく/\)顔をニユツと相手の鼻先に突き出した...
牧野信一 「歌へる日まで」
...ぐっと編笠に蔽(おお)われた顔を突き出して...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...何時の間にか新しいタオルと石鹸(しやぼん)と齒磨(はみがき)と楊子(やうじ)とを取揃(そろ)へて突き出しながら...
三島霜川 「平民の娘」
...下唇(したくちびる)を突き出しながら湯呑へ酒を注いだ...
山本周五郎 「青べか物語」
...それ等の物を外の方へ突き出した...
ピエル・ロチ Pierre Loti 吉江喬松訳 「氷島の漁夫」
...ヌッとそこから突き出しました...
吉川英治 「江戸三国志」
...テーブルの端を両方の拳(こぶし)で押さえ、腰を浮かし、にんじんの胸へぶつからんばかりに、顔を突き出し、そして、喉(のど)の奥から訊ねるのである――「どう変なんだ?」にんじんは、当てがはずれたらしい...
ルナアル Jules Renard 岸田国士訳 「にんじん」
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