...この私のドグマは更らに真相を穿つに近い...
有島武郎 「描かれた花」
...つまりそれだけの半径の溝渠を穿つわけになる...
スワンテ・アウグスト・アーレニウス Svante August Arrhenius 寺田寅彦訳 「宇宙の始まり」
...あまり微に入り細を穿つと...
石川欣一 「可愛い山」
...精に入り微を穿つとでも云ひませうか...
石川啄木 「雲は天才である」
......
内田魯庵 「八犬伝談余」
...『日本人が一番日本人を知らない』といふ言葉は穿つてゐると思つた...
種田山頭火 「行乞記」
...そこから谷は深く山又山の中に穿つやうに入つて行つて...
田山花袋 「日光」
...それから新道に即(つ)いたり離れたりしながら翠緑鮮かな松林の中を穿つて通じてゐる舊道の細徑を傳うて小涌谷に達する間...
近松秋江 「箱根の山々」
...青銅の胸甲穿つアカイアの陣中さして出でて行く...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...勇將穿つ胸甲は凄く黯紅の血に染みぬ...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...江山さむるあけぼのゝ雪に驢を驅る道の上寒梅痩せて春早み幽林蔭を穿つとき伴は野鳥の暮の歌紫雲たなびく洞の中誰そや棊局の友の身は...
土井晩翠 「天地有情」
...又点滴の雫が甃石(しきいし)に穴を穿つが如く根気よく細字を書くより外に道がない...
永井荷風 「申訳」
...婉曲頗る人情の機微を穿つものあり...
長塚節 「草津行」
...いくら真相を穿つにしても...
夏目漱石 「文芸の哲学的基礎」
...私の足はエジプト風の草履(サンダル)を穿つて居りました...
牧野信一 「青白き公園」
...中には崖側を穿つて穴居し...
與謝野寛・與謝野晶子 「満蒙遊記」
...或は岩面に窓を穿つて...
吉江喬松 「山岳美觀」
...寒狹川もまた岩を穿つて流れてゐる溪であつた...
若山牧水 「鳳來寺紀行」
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