...爆弾は空隙を狙って落とされた...
...内政の空隙を突かれて、反乱が起こった...
...二つの建物の間には広い空隙がある...
...詩人は空隙に詩の言葉を詰め込んだ...
...政府は銀行と企業の利益調整のための空隙を埋め合わせた...
...今打破ったドアの空隙が...
江戸川乱歩 「黄金仮面」
...顔以外の空隙へ悉く闇を詰めてしまおうとして...
谷崎潤一郎 「陰翳礼讃」
...その周囲の所は少し無理がいって空隙が多くなり...
寺田寅彦 「夏の小半日」
...何か気持の空隙(くうげき)を感じないわけには行かなかった...
徳田秋声 「仮装人物」
...大なる空隙がある...
ドストエウスキー Fyodor Mikhailovich Dostoevski 森林太郎訳 「鰐」
...煙脂(やに)で塞(ふさ)がらうとして居(ゐ)る羅宇(らう)の空隙(くうげき)を透(とほ)して煙(けぶり)が口(くち)に滿(み)ちる時(とき)はつんとした厭(いや)な刺戟(しげき)を鼻(はな)に感(かん)ずるのであつた...
長塚節 「土」
...三角測量臺(かくそくりやうだい)の見通(みとほ)しに障(さは)る爲(ため)に切(き)り拂(はら)はれた空隙(すき)がそれを導(みちび)いた...
長塚節 「土」
...水は空隙の部分にしみこんで...
中谷宇吉郎 「雪の化石2」
...糞の分子と分子とがやや空隙(くうげき)を生ずる時において熱湯を――この時決して物惜しみしてチビチビあけてはならない...
葉山嘉樹 「海に生くる人々」
...十尺ほどの空隙を素性の知れない雪だまりで埋めていた...
久生十蘭 「白雪姫」
...やはりこれも細胞間の空隙で気道である(第二図下の左)...
牧野富太郎 「植物記」
...いつぞやのお手紙にあった論理的把握と歴史的把握との間にある空隙のことと共に大変有益です...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...十二月晦(みそか)の前には填(うづ)むべからざる空隙がある...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...未来の空隙を盈そうとして居るのかを...
柳田國男 「夢と文芸」
...人間の通れないような歪(ゆが)み曲った空隙(くうげき)に石炭をギッシリと詰め込まなければならない...
夢野久作 「難船小僧」
...この船の料理部屋の背後(うしろ)の空隙なんかへ行く連中は...
夢野久作 「難船小僧」
...兼ねてから空隙(すきま)を作っておいた堆肥の下に鍬(くわ)の柄で深々と突込み...
夢野久作 「巡査辞職」
...その楽しみが実はこちらの空隙になっていることにはなかなか気附かぬもので私が何の気もなく椅子を動かしたり断裁機を廻したりしかけると不意に金槌が頭の上から落(おっこ)って来たり...
横光利一 「機械」
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