...爆弾は空隙を狙って落とされた...
...内政の空隙を突かれて、反乱が起こった...
...二つの建物の間には広い空隙がある...
...詩人は空隙に詩の言葉を詰め込んだ...
...政府は銀行と企業の利益調整のための空隙を埋め合わせた...
...もしくは空隙(現代社会組織の欠陥)に向ってまったく盲目的に突進している...
石川啄木 「時代閉塞の現状」
...そして其の空隙を...
石川啄木 「我等の一團と彼」
...顔以外の空隙へ悉く闇を詰めてしまおうとして...
谷崎潤一郎 「陰翳礼讃」
...堅くてローラーの空隙(くうげき)を通過し得ない種子だけが裸にされて手前に落ちるのである...
寺田寅彦 「糸車」
...もっとも割れ目の空隙(くうげき)が厚くなるほど...
寺田寅彦 「鐘に釁る」
...しかし実際壁の元子間に空隙(くうげき)が少しもなく...
寺田寅彦 「ルクレチウスと科学」
...現代日本のインテリジェンス(必ずしもインテリゲンチャのことではない)のこの空隙を満たすに適したものは何もシェストーフ的なものには限らなかった...
戸坂潤 「思想としての文学」
...煙脂(やに)で塞(ふさ)がらうとして居(ゐ)る羅宇(らう)の空隙(くうげき)を透(とほ)して煙(けぶり)が口(くち)に滿(み)ちる時(とき)はつんとした厭(いや)な刺戟(しげき)を鼻(はな)に感(かん)ずるのであつた...
長塚節 「土」
...水は空隙の部分にしみこんで...
中谷宇吉郎 「雪の化石2」
...表現の入込むべき空隙を殘さない...
波多野精一 「時と永遠」
...糞の分子と分子とがやや空隙(くうげき)を生ずる時において熱湯を――この時決して物惜しみしてチビチビあけてはならない...
葉山嘉樹 「海に生くる人々」
...未亡人を狙って女将セレスティンの肥満った心臓の空隙(すきま)へ入夫して来たのがミニィル・ヴァン・デル・ヴェルド君である...
牧逸馬 「ロウモン街の自殺ホテル」
...この孔は細胞の間の空隙で自ら気道を作って居って...
牧野富太郎 「植物記」
...これやこの毛利孟夫山間の獄にペンを撫し戦いに病める君が身を養わんと函数を釣り積分にゆあみしひねもす土地と資本の数字と符号の時空における不統一の空隙を逍遥する君のマルキシズムはかゝる隙間を埋むるに足れりどなお詩もて愛すべき膠着剤とせよ...
槇村浩 「毛利孟夫に」
...その空隙(くうげき)を補綴(ほてつ)しなければならぬ...
柳田國男 「野草雑記・野鳥雑記」
...この船の料理部屋の背後(うしろ)の空隙なんかへ行く連中は...
夢野久作 「難船小僧」
...慌てて車内の空隙(くうげき)に現れた心影を妾は払いました...
吉行エイスケ 「バルザックの寝巻姿」
...落ちた屋根も其處だけは多少の空隙を殘してゐて壓死をば免れたが...
若山牧水 「樹木とその葉」
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