...彼は随分時間を空費した...
海野十三 「軍用鼠」
...同期間の損失空費はすこぶる少なくないのを例とした...
相馬愛蔵 「私の小売商道」
...多くの時間を空費し...
高木敏雄 「比較神話学」
...そんな風にして時間を空費することが...
谷崎潤一郎 「細雪」
...親御さん達の御決心が付きかねるとか云うことで大切な時間を空費した...
谷崎潤一郎 「細雪」
...日々何かしら少しでも「作る」か「生む」かしない日は空費されたもののように思われたのである...
寺田寅彦 「科学と文学」
...四時から再び始まる講義までの二三時間を下宿に帰ろうとすれば電車で空費する時間が大部分になるので...
寺田寅彦 「コーヒー哲学序説」
...不確定と矛盾とによって空費さしてしまうのである...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...そんなに多くの時間を空費したくなかった...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...それはただ時間を空費するばかりだ...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...此夜また家に居ること能はず市川驛待合室に至り時間を空費す...
永井荷風 「荷風戰後日歴 第一」
...同時にこの分(ぶん)で行けば三時までの時間を空費するのもさして難(かた)くはないとやや安心することも出来た...
永井荷風 「すみだ川」
...空費された己の過去に對する補償であつた...
中島敦 「盈虚」
...むしろ時間の空費に過ぎなかった...
夏目漱石 「道草」
...こんなことにずゐぶんと時間を空費して...
野上豐一郎 「大戰脱出記」
...疲労にもう頭は動顛せんばかり! 四時間といふもの一つの成句すら得ずに空費しました...
北條民雄 「頃日雑記」
...必(きっ)と彼は船客の時間を空費し会社の記録を傷つけたものとして非難の的となるに相違ない...
牧逸馬 「運命のSOS」
...其れが為に自分達に迄少(すくな)からぬ時間を空費せしめた官人(くわんじん)の風習を忌忌(いま/\)しく思つた...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
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