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中里介山 「大菩薩峠」
...生とも死とも片づかぬ空裏(くうり)に過ぎた...
夏目漱石 「思い出す事など」
...吸われし鉄は無限の空裏を冥府(よみ)へ隕(お)つる...
夏目漱石 「薤露行」
...このおとなしい花が累々(るいるい)とどこまでも空裏(くうり)に蔓(はびこ)る様(さま)を見上げて...
夏目漱石 「草枕」
...木蓮(もくれん)は幾朶(いくだ)の雲華(うんげ)を空裏(くうり)に(ささ)げている...
夏目漱石 「草枕」
...躍然と大空裏(たいくうり)に描(えが)き出している...
夏目漱石 「虞美人草」
...恋の中心より振り来(きた)る円周は(ほのお)の痕(あと)を空裏(くうり)に焼く...
夏目漱石 「虞美人草」
...若い男と若い女を目に見えぬ空裏(くうり)に繋(つな)ぐものは恋である...
夏目漱石 「野分」
...今かりに大弾丸の空裏(くうり)を飛ぶ様を写すとする...
夏目漱石 「文芸の哲学的基礎」
...偶像の如きウィリアムは氷盤を空裏に撃砕する如く一時に吾に返った...
夏目漱石 「幻影の盾」
...ただ漫然(まんぜん)として空裏(くうり)に飛揚(ひよう)する愛であった...
夏目漱石 「明暗」
...あるいはまた常に空裏を行き...
南方熊楠 「十二支考」
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