...彼は空虚な名声や...
ワシントン・アーヴィング Washington Irving 吉田甲子太郎訳 「ウェストミンスター寺院」
...あなたの心に空虚なり汚点なりがあっても万望(どうぞ)絶望しないでくださいよ...
有島武郎 「或る女」
...大多数の人々は空虚な快楽に耽(ふけ)っている...
大杉栄 「新しき世界の為めの新しき芸術」
...決して空虚な妄想ではなかった...
太宰治 「走れメロス」
...さんざん空虚な美名で僕を祭り上げて...
林不忘 「安重根」
...」浅井も女を憫(あわ)れむように空虚な笑い声を立てた...
徳田秋声 「爛」
...故意に空虚な議論をこね廻すことだとしたら...
ドストエーフスキイ 米川正夫訳 「地下生活者の手記」
...昼間は私にとって空虚な時間の連続にすぎなかった...
豊島与志雄 「蠱惑」
...いつも彼らにありがちなその空虚な瞬間には...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...空虚な時は必ず淋しいのです...
長與善郎 「青銅の基督」
...いつも通りの空虚な感情が襲って来た...
萩原朔太郎 「ウォーソン夫人の黒猫」
...何かしら空虚な重苦しさがのさばっていた...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...彼にとつては何も彼(か)も空虚な暗闇であることが分つた...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...ところが今や、我々のところには、新世界から、空虚な、よそよそしい事物、見せかけだけのもの、「まやかしもの」が押し寄せてきてゐます...
ライネル・マリア・リルケ Rainer Maria Rilke 堀辰雄訳 「ドゥイノ悲歌」
...思想の危機を叫ぶことによってあたかも思想を窮迫せしめ、空虚ならしめ、かくて思想そのもののためでなく、むしろまったく他の意図のために謀ろうとすることが彼らの目的である...
三木清 「危機における理論的意識」
...同時に甚(はなは)だ空虚な...
室生犀星 「野に臥す者」
...地方から起った神聖な精神的運動、又は真剣な殖産興業等の事業は、それ等が土地で企画されているうちは、まことに真剣で且つ純真であるが、一度東京に持ち込まれると、忽ちその真剣味が抜き取られて、空虚な、不真面目な、汚らわしいものと化せられてしまう...
夢野久作 「東京人の堕落時代」
...そのために空虚な語のはいって来ることには気づかない...
和辻哲郎 「生きること作ること」
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