...彼の言葉は空疎で、説得力がなかった...
...彼女の考えは空疎だと感じた...
...空疎な話はしないで、具体的な方法を考えよう...
...彼女は空疎な冗談で皆を笑わせた...
...空疎な批評では問題を解決できない...
...實在の中に沈潛する事は徹底的の意味に於いて自己の空疎を救ふ唯一の方法である...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...しかもそれが空疎な平和ではない...
有島武郎 「或る女」
...又私の自然科学に対する空疎な知識はそれをすることも許しはしない...
有島武郎 「惜みなく愛は奪う」
...空疎迂遠の弊(へい)に流れる傾きがある...
大隈重信 「我輩の智識吸収法」
...言葉ばかりの上に乗せ上げられたといふやうな空疎なところがある...
田山録弥 「社会と自己」
...実はこれほど空疎な言はない...
津田左右吉 「陳言套語」
...今度はまた「日本人」という言葉の内容がかなり空疎な散漫なものに思われて来る...
寺田寅彦 「日本人の自然観」
...徒に空疎な幻影を目標として国語教育を考へる時...
時枝誠記 「国語学と国語教育」
...それは一歩誤れば空疎な言説・科学上の徒らな大言壮語・に堕ちて行く...
戸坂潤 「イデオロギー概論」
...又哲学が科学の取り扱うに適わしいような事実から純粋となることによって実は空疎にして不毛な思弁としてしか見出されない時...
戸坂潤 「科学方法論」
...いつとはなしに之は内容の空疎なものとならないでもない...
戸坂潤 「日本イデオロギー論」
...空疎で不純でスッキリしないことこの上もない似而非日本主義の観を免れない...
戸坂潤 「再び科学的精神について」
...絢爛な空疎な作品が生れてくる...
豊島与志雄 「現代小説展望」
...空疎な遊蕩(ゆうとう)児なども――その色褪(あ)せた反映に身を暖めようとする...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...そこに思考の力のぬけはてた空疎なところがあった...
豊島与志雄 「立枯れ」
...作品の空疎を来す恐れがあるけれども...
豊島与志雄 「長篇小説私見」
...女性がとかく陥り易い空疎な主義や殉情的な甘さから脱して...
宮本百合子 「概念と心其もの」
...決意は決意だけの空疎なものになり易い...
山本周五郎 「菊屋敷」
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