...彼の言葉は空疎で、説得力がなかった...   
...彼女の考えは空疎だと感じた...   
...空疎な話はしないで、具体的な方法を考えよう...   
...彼女は空疎な冗談で皆を笑わせた...   
...空疎な批評では問題を解決できない...   
...あるいは辰子ほど空疎な理想に捉(とら)われていないと言う優越だった...   
芥川龍之介  「春」 
...種々苦心して考へ出す大小の計畫もまことに空疎なものになつて...   
岩野泡鳴  「泡鳴五部作」 
...極めて空疎な武勇談を反覆するのみで曲亭の作と同日に語るべきものではない...   
内田魯庵  「八犬伝談余」 
...背景のない論議ほど空疎でそして崩落し易いものはない...   
田山録弥  「J. K. Huys Mans の小説」 
...虚構を基にした空疎な説法をする必要はない...   
津田左右吉  「陳言套語」 
...粗密のリズムがないから画面が単調で空疎である...   
寺田寅彦  「映画時代」 
...空疎な借りもののいわゆる「美文」を装飾的に織り込んだりしたようなものもまた少なくはないようである...   
寺田寅彦  「科学と文学」 
...頭のない空疎な絵ばかりの中ではどうしても目に立つ...   
寺田寅彦  「昭和二年の二科会と美術院」 
...それは一歩誤れば空疎な言説・科学上の徒らな大言壮語・に堕ちて行く...   
戸坂潤  「イデオロギー概論」 
...科学論に於て何か空疎なものを人々が感じるであろうことは...   
戸坂潤  「科学方法論」 
...極めて空疎な世迷言に過ぎまい...   
戸坂潤  「世界の一環としての日本」 
...いつとはなしに之は内容の空疎なものとならないでもない...   
戸坂潤  「日本イデオロギー論」 
...恋とか愛とかいう空疎なものをぬきにして...   
豊島与志雄  「人間繁栄」 
...肥大ならず、矮小ならず、膨張せず、萎縮せず、賑かからず、淋しからず、ただあるがままに満ち足って、空疎を知らず、漲溢を知らず、恐るることなく、蔑むことなき、清爽たる気魄である...   
豊島与志雄  「梅花の気品」 
...内容極めて空疎なるは致し方なく...   
中里介山  「大菩薩峠」 
...こんな空疎な生活なンて大きらひだツ」たか子は默つてゐた...   
林芙美子  「或る女」 
...決意は決意だけの空疎なものになり易い...   
山本周五郎  「菊屋敷」 
...なお空疎な旧日本の他律的倫理を以て威圧しようとしている教育家...   
与謝野晶子  「鏡心灯語 抄」 
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