...ちらちらと空明りに黒く光った...
徳田秋声 「足迹」
...堆高(うずたか)い沖の方が辛うじて空明りを反映させていた...
徳田秋声 「仮装人物」
...水のうえに仄(ほの)かな空明りが差して...
徳田秋声 「縮図」
...十人前の椅子のうち八つは空明きになって...
中里介山 「大菩薩峠」
...水明りや空明りはあつた筈です...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...ほのかな空明りを受けて...
久生十蘭 「白雪姫」
...窓ガラスの爆風除けの紙だけが空明りの反射でほの白く浮きあがっている...
久生十蘭 「だいこん」
...むこうのケースメントの硝子の面(めん)に夜明けのような空明りがうつり...
久生十蘭 「雪間」
...防空明けでワーッと来ると思ってたが...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...陰暗(いんあん)な夕空明りへ傾(かたむ)いてゆく...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...ほのかに空明をひたして...
三上於兎吉 「艶容万年若衆」
...恰で空明透徹(くうめいとうてつ)な大氣の中へ淡(あは)い水蒸氣(すいじようき)が流れ出したやうな有様(ありさま)であツた...
三島霜川 「平民の娘」
...空明りをうつしてゐなかつた...
室生犀星 「命」
...葦の茂りでほとんど沼であるやうな空明りも...
室生犀星 「命」
...空明りの射して来るまで彼は呼吸を忍ばせた...
横光利一 「旅愁」
...陣幕(とばり)の上にうすらいで来た空明りへ顔を上げた...
吉川英治 「私本太平記」
...朧夜(おぼろよ)ほどの空明りもないが...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...だらりと髷(まげ)の上からくるんでいる横顔が空明りのせいかくッきりと白い...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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