...局長といい課長といい属官というは職員録の紙の上の空名であって...
内田魯庵 「二葉亭四迷の一生」
...こんな処にも空名虚誉を喜ばない二葉亭の面目が現れていた...
内田魯庵 「二葉亭余談」
...人は空名の爲に生れたるか...
高山樗牛 「人生終に奈何」
...歐羅巴の地理的空名の上に超然として...
竹越三叉 「世界の日本乎、亞細亞の日本乎」
...地理的空名に掣肘せられしむる者也...
竹越三叉 「世界の日本乎、亞細亞の日本乎」
...此の空名の犧牲とせんとするものあらば...
竹越三叉 「世界の日本乎、亞細亞の日本乎」
...――さなくば空名残(なご)りなく晴れわたッて風のすさまじく吹く日...
イワン・ツルゲーネフ Ivan Turgenev 二葉亭四迷訳 「あいびき」
...事実に於て空名に帰したりき...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...その頃の事であるから誰も質問に来る者は無いので全く空名であった...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...現今でも私は愛媛県松山市大字二番町百十四番戸々主という空名だけは持っている...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...変化の極は空名に帰着するか...
夏目漱石 「創作家の態度」
...空名としてながく継続していたのと同じ歴史を...
蜷川新 「天皇」
...七十二候などその外種々の名称あれども多くは空名に過ぎず...
正岡子規 「俳諧大要」
...然るに之に命ずるに純文学てふ空名を以てし...
山路愛山 「透谷全集を読む」
...政(まつり)を古(いにしえ)に回(かえ)すなどは空名になる」「さは相なるまいかと思いまする」「どうして」「上(かみ)おんみずから...
吉川英治 「私本太平記」
...いまや北朝は空位空名でしかない...
吉川英治 「私本太平記」
...名誉や空名を欲するなら...
吉川英治 「新書太閤記」
...過去の古着にひとしい空位空名を持って...
吉川英治 「新書太閤記」
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