...彼が空前の栄華は...
芥川龍之介 「木曾義仲論(東京府立第三中学校学友会誌)」
...四四月二十八日午前九時今日は空前の早起致し候ため...
石川啄木 「渋民村より」
...以心傅心に騎士全體の氣を引き立て其氣組の旺なことは實に空前のことゝいふ有樣であつた...
伊藤左千夫 「古代之少女」
...今の博士よりも遥(はるか)にヨリ以上重視された文学士の肩書を署した春廼舎の新作は忽(たちま)ち空前の人気を沸騰し...
内田魯庵 「二葉亭四迷の一生」
...空前の土木工事にはちがいないが...
海野十三 「流線間諜」
...人類の思想界に空前の大変動を起こしたかの進化論のごときも...
丘浅次郎 「誤解せられたる生物学」
...空前の大業を成就せし英雄の父なるが故に...
高木敏雄 「比較神話学」
...空前の大惨状を呈せしこと...
高木敏雄 「比較神話学」
...其中庵空前の――敢て絶後とはいひきらない――賑やかさ喜ばしさであつた...
種田山頭火 「行乞記」
...日支事変という歴史的空前の難局の間に粟粒の如く置かれた百姓弥之助の...
中里介山 「百姓弥之助の話」
...空前の花々しき大運動だった...
萩原朔太郎 「詩の原理」
...「澀江抽齋」を書いた森先生は空前の大家だつたのに違ひない...
堀辰雄 「芥川龍之介論」
...陣々相比(な)らび簇々相薄まりその熾(さか)んなること洵(まこと)に空前の盛観であってよくもかく殖えたもの哉(かな)と目を瞠らしめた...
牧野富太郎 「植物記」
...筆にもつくせぬ実に空前の効果を与えた...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「ルイスヒェン」
...かく高値を払うて教えを受けた中にアペルレースはギリシア空前の画聖...
南方熊楠 「十二支考」
...吾が国の建築界空前の盛観を作るかのように見えた...
夢野久作 「街頭から見た新東京の裏面」
...或(あるい)は空前のものかも知れない...
夢野久作 「暗黒公使」
...戦場で用いられた弾丸の九分までを女子の手で製造するような空前の活動を示して...
与謝野晶子 「「女らしさ」とは何か」
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