...膚(はだ)を刺すような空っ風が不体裁な重しをさげた屋台の暖簾をハタハタと鳴らしていた...
高見順 「如何なる星の下に」
...名物の空っ風が、ぴゅうっ、ぴゅうっ、ねえ、朝起きてみると、白いものが地面に下りて、霜だ...
林不忘 「安重根」
...粘土(ねばつち)だ、水だ、空っ風だ、野菜もなけりゃ果物もねえ...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「追放されて」
...空っ風に、鼻を赤くして、のりの悪い白粉(おしろい)を厚くつけた女が、町中を走り歩いた...
直木三十五 「近藤勇と科学」
...夜と共に起った空っ風が...
野村胡堂 「青い眼鏡」
...だいたいは霜解(しもどけ)と空っ風に荒された畑地で...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...冷たい空っ風が吹いて...
平林初之輔 「悪魔の聖壇」
...雪を孕んだ空っ風が米国ミシガン州マウント・モウリスの町を吹き捲り...
牧逸馬 「双面獣」
...ひどい空っ風に吹き曝されて夜目にも仄白く見えるその行燈は...
正岡容 「小説 圓朝」
...……あの空っ風の晩の「桂文楽」と筆太にしたためた宮志多亭の招き行燈が...
正岡容 「小説 圓朝」
...空っ風に吹かれたまま...
正岡容 「小説 圓朝」
...空っ風の吹き通しで...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...空っ風でお馴染みの筑波の山は天狗党の一揆が大変じゃ大変じゃ! これぞ...
三好十郎 「斬られの仙太」
...空っ風でおなじみの筑波の山は天狗党の一揆が大変じゃ大変じゃ! これぞ...
三好十郎 「天狗外伝 斬られの仙太」
...――署長や主任にいやな顔をされるばかりだ」空っ風と一緒に吹き上げてくる砂塵(さじん)に顔をそむけそむけしながら...
森下雨村 「五階の窓」
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