...堂々たる生活をしながら社員が急を訴えても空々(そらぞら)しい貧乏咄をしてテンから相談対手にならなかった...
内田魯庵 「三十年前の島田沼南」
...決して空々寂々というような...
高神覚昇 「般若心経講義」
...空々しい真似をするとおっしゃるでしょうよ...
トルストイ 米川正夫訳 「クロイツェル・ソナタ」
...空々(そらぞら)しいまたずうずうしい女はなかった...
夏目漱石 「明暗」
...空々タル談話百回説クモ益無ク終日聴クモ利無クシテ...
※[#「さんずい+(壥−土へん−厂)」、第3水準1-87-25]上漁史 「忙ノ説」
...空々(そら/″\)しくないほどに萎(しを)れて...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...よくもまあそんな空々(そらぞら)しい事が仰ゃれたもの...
堀辰雄 「ほととぎす」
...にはかに空々しくメイ子と細君の魚籠を覗き込んで...
牧野信一 「R漁場と都の酒場で」
...「神経衰弱といふ病気なのかな!」そんな風にも思つて見たが、酒を飲むと相当元気になるところを思ふと、これも空々しく、彼は苦笑を洩すより他はなかつた...
牧野信一 「「悪」の同意語」
...空々しく呟きながら物思ひに耽る表情を保つた...
牧野信一 「鏡地獄」
...」と彼も父の態度を模倣してわざと空々しく呟いた...
牧野信一 「父を売る子」
...斯んな空々しい物語なんて空想もする気遣ひはなかつた...
牧野信一 「冬物語」
...空々しい想像よりは楽であり...
牧野信一 「貧しき日録」
...馬鹿な濁声が馬鹿に空々しく樹々の梢にこだまするだけだつた...
牧野信一 「籔のほとり」
...大真打たちには空々しいほど空世辞を言い頭を大地へすりつけんまでにして...
正岡容 「寄席」
...」才次は父の言葉は空々しく受けて...
正宗白鳥 「入江のほとり」
...それこそ空々寂々(くう/\じやく/\)で...
三島霜川 「解剖室」
...宿谷空々(しゆくだにくう/\)...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
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