...馬鹿気きつた空々しい処があります...
伊藤野枝 「妾の会つた男の人々(野依秀一、中村弧月印象録)」
...ちょうど疾風がどこかの人類の棲息しない目的もない遊星をめぐって咆哮でもしている様に空々たる趣きがあった...
チェスタートン Chesterton 直木三十五訳 「作男・ゴーの名誉」
...このままで空々寂々では...
中里介山 「大菩薩峠」
...涙ながらに言うんだがどうしたものでしょう」平次の空々しさ...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...空々(そら/″\)しくないほどに萎(しを)れて...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...よくも斯う空々(そら/″\)しい事が言へるかと思ふ程です...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...にはかに空々しくメイ子と細君の魚籠を覗き込んで...
牧野信一 「R漁場と都の酒場で」
...「神経衰弱といふ病気なのかな!」そんな風にも思つて見たが、酒を飲むと相当元気になるところを思ふと、これも空々しく、彼は苦笑を洩すより他はなかつた...
牧野信一 「「悪」の同意語」
...怖ろしく空々しかつた...
牧野信一 「「悪」の同意語」
...それもあんまり空々しいので...
牧野信一 「川蒸気は昔のまゝ」
...」などゝいふ閑吉の空々しい言葉に煽られて...
牧野信一 「心象風景(続篇)」
...「もう一度その終ひの奴を云つて見てお呉れ!」と私は、空々しく、熱心気に訊き返したり、「なるほどね...
牧野信一 「晩春の健康」
...わずかに口が開いたまゝ喉の奥が空々しく鳴つてゐるだけなのであつた...
牧野信一 「病状」
...斯んな空々しい物語なんて空想もする気遣ひはなかつた...
牧野信一 「冬物語」
...九季面壁非遇然苦行即意志玄旨信道無天然達磨天下文人飯袋子酔客が腕をふるつたといふこんな七言絶句が壁に誌されてある空々庵といふ彫刻家のアトリヱである...
牧野信一 「ブロンズまで」
...馬鹿な濁声が馬鹿に空々しく樹々の梢にこだまするだけだつた...
牧野信一 「籔のほとり」
...この空々漠々たるものの中に歴史という文字を打ち立ててみると...
横光利一 「スフィンクス(覚書)」
...よくそんな空々しい口がきけたものじゃ...
吉川英治 「江戸三国志」
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