...子供の楽園だとかずいぶん空々(そらぞら)しいお世辞を言われてさえこれを信ずるほどであるゆえ...
丘浅次郎 「民族の発展と理科」
...私には空々(そらぞら)しくてかなわない...
太宰治 「苦悩の年鑑」
...空々寂々の風を逍遙した...
種田山頭火 「其中日記」
...どこか空々しい感じでした...
豊島与志雄 「霊感」
...下手(したて)に出(い)でをれば空々(そらぞら)しきその意見...
永井荷風 「榎物語」
...或る日の午後二時頃また迷亭先生は例のごとく空々(くうくう)として偶然童子のごとく舞い込んで来た...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...」男はわざと空々しく云つた...
平出修 「計畫」
...空々寂々(くうくうじゃくじゃく)チンプンカンの講釈を聞(きい)て...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...「神経衰弱といふ病気なのかな!」そんな風にも思つて見たが、酒を飲むと相当元気になるところを思ふと、これも空々しく、彼は苦笑を洩すより他はなかつた...
牧野信一 「「悪」の同意語」
...何といふわけもなく声をたてゝ空々し気に嗤はずには居られなかつた...
牧野信一 「西瓜喰ふ人」
...余はその空々しさに肚立ちを覚えたことを記したが...
牧野信一 「西瓜喰ふ人」
...空々しく煙草を喫しながら...
牧野信一 「蝉」
...ツンと空々しく横を向いた...
牧野信一 「父の百ヶ日前後」
...空々しいと云へばそれまでだが...
牧野信一 「病状」
...ちっとは普通(あたりまえ)になるだろう」「さあ」才次は父の言葉は空々しく受けて...
正宗白鳥 「入江のほとり」
...それこそ空々寂々(くう/\じやく/\)で...
三島霜川 「解剖室」
...私はその空々しいために弱ることだらうと思うた...
室生犀星 「京洛日記」
...社交に用いられて甚だ空々しくなった...
柳田国男 「年中行事覚書」
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