...生死空々、去来寂々...
種田山頭火 「其中日記」
...お前にゃ空々寂々だ」...
イワン・ツルゲーネフ Ivan Turgenev 二葉亭四迷訳 「あいびき」
...この女を阿母さんと呼ぶことだけは空々(そらぞら)しいようで...
徳田秋声 「足迹」
...さりとて信仰なしに宗教の規範や形式に自身を鋳込(いこ)むのも空々しかったし...
徳田秋声 「仮装人物」
...空々しくいいかける老人は...
直木三十五 「南国太平記」
...そんな空々しい事はお嫌ひなんださうです――尤(もつと)も人見知りがひどくて...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...よくも斯う空々(そら/″\)しい事が言へるかと思ふ程です...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...お前お父様などゝよく空々しいことが言へるな」のあと絶句してしまった...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...なんと空々しいことか...
北條民雄 「書けない原稿」
...そして、これも前には稀(たま)であつたが、この吐く水がなくなると、一層激しく、胸や腹が、空々しく、苦しく、ゲクゲクと鳴つて、それから苦く黄色い胃液を吐き出した...
牧野信一 「秋晴れの日」
...あんまり空々しくつて...
牧野信一 「極夜の記」
...」とばかりに空々しくうけ流しながら愴惶と潜り戸を脱け出た...
牧野信一 「公園へ行く道」
...斯んな空々しい物語なんて空想もする気遣ひはなかつた...
牧野信一 「冬物語」
...九季面壁非遇然苦行即意志玄旨信道無天然達磨天下文人飯袋子酔客が腕をふるつたといふこんな七言絶句が壁に誌されてある空々庵といふ彫刻家のアトリヱである...
牧野信一 「ブロンズまで」
...とても今更空々しくつて...
牧野信一 「文学的自叙伝」
...悉く壮厳めかしく(それは主に彼の声色に依る)空々しい...
牧野信一 「籔のほとり」
...寿の方は、大人子供のまま、ひねこびて、術策があるから、それのない側が絶えず不快がり、それを感じつつ変な押しで通して来ているから、寿の、わるい社交性みたいなもの、空々しさ、全く悲しいものです...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...宿谷空々(しゆくだにくう/\)...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
便利!手書き漢字入力検索