...何だか空々しく変に聞えますが今の処他に言葉が見あたりませんから...
伊藤野枝 「編輯室より(一九一四年一一月号)」
...馬鹿気きつた空々しい処があります...
伊藤野枝 「妾の会つた男の人々(野依秀一、中村弧月印象録)」
...堂々たる生活をしながら社員が急を訴えても空々(そらぞら)しい貧乏咄をしてテンから相談対手にならなかった...
内田魯庵 「三十年前の島田沼南」
...そんな空々しい嘘をいえるのか」明智が最後のとどめを刺した...
江戸川乱歩 「黒蜥蜴」
...□世間を卒業してしまつてはかへつて面白くない、悟れば空々寂々、迷うてゐるからこそ、花も咲き鳥も啼く...
種田山頭火 「其中日記」
...空々寂々...
種田山頭火 「其中日記」
...死んでしまえば空々寂々で...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...米友がひとり空々漠々として木の根を掘りつつあるのです...
中里介山 「大菩薩峠」
...今云ったのはけっして空々しい挨拶でも何でもありません...
夏目漱石 「行人」
...営業歌手の技巧のために用意された空々しいアリアを廃し...
野村胡堂 「楽聖物語」
...そんな空々しい事はお嫌いなんだそうです――もっとも人見知りがひどくて...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...反つて空々(そら/″\)しく聽えるんだ」「それでどんな事になるんです...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...空々(そらぞら)しく思われないでもないと...
長谷川時雨 「一世お鯉」
...なんとしても空々しかつた...
牧野信一 「或る日の運動」
...「神経衰弱といふ病気なのかな!」そんな風にも思つて見たが、酒を飲むと相当元気になるところを思ふと、これも空々しく、彼は苦笑を洩すより他はなかつた...
牧野信一 「「悪」の同意語」
...おそらくその様子は誰の眼にも空々しく「法螺忠」と映るに違ひないのだ...
牧野信一 「鬼涙村」
...」回想すると空々しいが...
牧野信一 「ビルヂングと月」
...宿谷空々(しゆくだにくう/\)...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
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