...非常に穏当な意見である...
W・S・モーゼス William Stainton Moses 浅野和三郎訳 「霊訓」
...日本語に之を重訳(ちようやく)して罪過と謂(い)ふは稍々(やゝ)穏当ならざるが如(ごと)しと雖(いへど)も...
石橋忍月 「罪過論」
...ちっと不穏当なれど犬の糞横町(くそよこちょう)……これも江戸名物の一つとも申すか……...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...楽器の名のかな書きに直し方に不穏当なのがあるかもしれない...
寺田寅彦 「日本楽器の名称」
...いっそ保護者といったほうが穏当なんですわ...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...その不穏当な印象を受けてもやめなかった...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...志村の不穏当な「内緒話」は...
豊島与志雄 「無法者」
...前半程緻密(ちみつ)な且(か)つ穏当な...
「木下杢太郎著『唐草表紙』序」
...財産相応の穏当な案を立てて...
二葉亭四迷 「平凡」
...それぞれ穏当な値段で訪問者に「旅の便宜」をあたえている...
牧逸馬 「ヤトラカン・サミ博士の椅子」
...この点からみても朝顔の名は不穏当なものであるといえる...
牧野富太郎 「植物一日一題」
...それ自身としては穏当なものである1)...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...その不穏当な希望のあとをひそかにつけて行ったが――しかし結局...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「ヴェニスに死す」
...庄兵衛はこの称呼の不穏当なのに気がついたが...
森鴎外 「高瀬舟」
...いやこの方が一そう理屈にかない穏当な推量であると言えよう...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...名義の穏当不穏当などは問わず...
柳田国男 「木綿以前の事」
...いま一度不必要に穏当なる前代の読み本世界にもどろうとしているのである...
柳田国男 「雪国の春」
...穏当なりと認めたか...
吉川英治 「三国志」
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