...日本語に之を重訳(ちようやく)して罪過と謂(い)ふは稍々(やゝ)穏当ならざるが如(ごと)しと雖(いへど)も...
石橋忍月 「罪過論」
...この文章を穏当なるものとお解しになるお方は...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...すぐにその不穏当なことに気が附いて...
ディッケンス Dickens 森田草平訳 「クリスマス・カロル」
...楽器の名のかな書きに直し方に不穏当なのがあるかもしれない...
寺田寅彦 「日本楽器の名称」
...そのためには心理=サイコロジーというもっと穏当な言葉があるわけだ...
戸坂潤 「認識論とは何か」
...いっそ保護者といったほうが穏当なんですわ...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...そんなのが穏当なつなぎとなるものである...
豊島与志雄 「常識」
...最も穏当な方便を講じ...
豊島与志雄 「程よい人」
...志村の不穏当な「内緒話」は...
豊島与志雄 「無法者」
...前半程緻密(ちみつ)な且(か)つ穏当な...
「木下杢太郎著『唐草表紙』序」
...「彼らの不穏当なふるまいはどうかお許しのほどを...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「火夫」
...財産相応の穏当な案を立てて...
二葉亭四迷 「平凡」
...それぞれ穏当な値段で訪問者に「旅の便宜」をあたえている...
牧逸馬 「ヤトラカン・サミ博士の椅子」
...「それはまったく穏当な条件だ」「では...
マクドナルド George MacDonald 岡本綺堂訳 「世界怪談名作集」
...惜しい事には文字に不穏当な処が多い...
正岡子規 「徒歩旅行を読む」
...その不穏当な希望のあとをひそかにつけて行ったが――しかし結局...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「ヴェニスに死す」
...いやこの方が一そう理屈にかない穏当な推量であると言えよう...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...穏当な論を述べていた...
吉川英治 「三国志」
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