...実に一昨日(をとつひ)の秋風すずろに蒼古の市に吹き渡る穏やかな黄昏時(たそがれどき)であつた...
石川啄木 「葬列」
...私は久しぶりで騒々しい都会の轢音(れきおん)から逃れて神経にふれるやうな何の物音もない穏やかな田舎の静寂を歓びながら長々と椽側近くに体をのばして...
伊藤野枝 「白痴の母」
...実に静かな穏やかな朝であった...
寺田寅彦 「浅草紙」
...そういうことを穏やかに話すのだった...
アーネスト・ヘミングウェイ Ernest Hemingway 石波杏訳 Kyo Ishinami 「老人と海」
...たちまち穏やかに眠った...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「煉獄」
...穏やかな航海が続いた...
松本泰 「謎の街」
...別々になりましては妻も気がかりでございましょうから」と穏やかに了解を求めて...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...あるおとなしい・人づき合いのきわめて穏やかな・人が彼の夕食のお相伴をした時のことであるが...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...「ああ幸山船長ですよ」と高品さんが穏やかに笑いながら云った...
山本周五郎 「青べか物語」
...現在では穏やかな渋い人格を身につけ...
山本周五郎 「思い違い物語」
...穏やかに繰返した...
山本周五郎 「さぶ」
...いまでは栗林荘にいる」口調は穏やかであるが...
山本周五郎 「新潮記」
...しなければならないのか」できるだけ穏やかに...
山本周五郎 「竹柏記」
...幹太郎は穏やかな調子で訊いた...
山本周五郎 「花も刀も」
...御一家の意見による」「御評定役の係りではないと仰しゃるのですか」「もういちど云うが」と甲斐が穏やかに云った...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...乳色の霞(かすみ)の空から穏やかな川波が...
吉川英治 「江戸三国志」
...何で穏やかに済もう...
吉川英治 「三国志」
...穏やかな語音(ごいん)で云った...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
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