...あつしらの仲間はもうはア山から山を歩いて一生涯山ん中で暮しますだよ」宮崎はいつか高村軍曹の穏やかな言葉にそゝられて...
新井紀一 「怒れる高村軍曹」
...神秘的な穏やかさと深さとは脳心にしみ通るようだった...
有島武郎 「或る女」
...もっと穏やかでないものならいくらでもあることは言うまでもない...
寺田寅彦 「神田を散歩して」
...穏やかな日光が広い園にいっぱいになって...
寺田寅彦 「どんぐり」
...そして自分が穏やかにしているのを見たらだれもコゼットを連れて来るのに反対しないだろうと...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...でまあ穏やかに話をつけようじゃありませんか...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...穏やかな老人の言葉と怡々(いい)たるその容に接している中に...
中島敦 「弟子」
...穏やかに解決のつくはずはなかったのです...
夏目漱石 「こころ」
...この本の主人公エセルレッドが隠者の住居に穏やかに入ろうとして入れないので...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「アッシャー家の崩壊」
...たといどんなに天気の穏やかなときでも...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「メールストロムの旋渦」
...もう穏やかな気分になっていた...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「玉手箱」
...妹は穏やかに寝ており...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「謎の四つ指」
...それでなく穏やかに御同意をなされればあちらへのお送り迎えを私の手でどんなにでも都合よく計らいますのにはばかりがあるものですか...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...貴方を萩原へすすめたのは私ですから」津田はいつもの穏やかな笑いかたで...
山本周五郎 「いさましい話」
...郷については郷に従えと云いますからね」そして穏やかにこうつけ加えた...
山本周五郎 「いさましい話」
...いかにも穏やかな調子でつづけた...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...穏やかな、包むような微笑で、相変らずだな、と云いたげであったが、そうは云わずに、いま又之助の運んで来た、肴の鉢を見やった...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...部落の穏やかな空気はなかなか震動しない...
吉川英治 「宮本武蔵」
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