...……」女は穏(おだや)かに言葉を挟(はさ)んだ...
芥川龍之介 「おしの」
...よし一杯つげ」省作も今日は例の穏やかな顔に活気がみちてるのだ...
伊藤左千夫 「春の潮」
...国内平穏に帰し民みな堵(と)に就(つ)けり...
内村鑑三 「基督信徒のなぐさめ」
...ために被害民は不穏の形勢を呈せりとある...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...舟は間もなく穏かな海の上をずんずんと飛ぶように進んだ...
スティーブンソン Stevenson Robert Louis 佐々木直次郎訳 「宝島」
...楽器の名のかな書きに直し方に不穏当なのがあるかもしれない...
寺田寅彦 「日本楽器の名称」
...もしもこの考えがいくらか穏当である事を許容するとすれば...
寺田寅彦 「比較言語学における統計的研究法の可能性について」
...不穏文書取締法案に対する反対の方はもっと大義名分を持っている...
戸坂潤 「現代日本の思想対立」
...特にこの種の割合穏当な形に於ける「自由主義」的動きを...
戸坂潤 「世界の一環としての日本」
...茂太郎もまたそれが穏かだと思いました...
中里介山 「大菩薩峠」
...細君は洗い立てのシーツの上に穏かに寐(ね)ていた...
夏目漱石 「道草」
...穏(おだ)やかで好い御正月だ」と云った...
夏目漱石 「門」
...三日の昼頃まで静穏だった海が急に夕方から荒れだし...
久生十蘭 「海難記」
...国内安穏に治まることあるべけれども...
福沢諭吉 「学問のすすめ」
...さすらう影――「影よ」と問う「どこにあるというのか――この黄金郷なる地は?」「月詠の山々を越えて影の谷をくだりがむしゃらに駆けるのだ」とその影は返す――「黄金郷を探すというなら!」不安ノ谷むかし晴々と静かな小谷があったそこに人の住まうことはなしみな信じて戦に出向いたのだ穏やかな目をした星々が夜ごと居並ぶ空色の物見から花畑を下に見守ってくれるとあいだに日がな赤の陽射しもだらりと寝そべっていると...
エドガー・A・ポオ Edger A. Poe 「ポオ異界詩集」
...それでちょっと不穏な空気がながれたが...
山本周五郎 「新潮記」
...不穏な兆候をあらわした...
吉川英治 「三国志」
...どうか弟の安穏をお守りください...
吉川英治 「私本太平記」
便利!手書き漢字入力検索