...蘆のまわりに、円(まろ)く拡がり、大洋(わたつみ)の潮(うしお)を取って、穂先に滝津瀬(たきつせ)、水筋(みすじ)の高くなり行(ゆ)く川面(かわづら)から灌(そそ)ぎ込(こ)むのが、一揉(ひとも)み揉んで、どうと落ちる……一方口(いっぽうぐち)のはけ路(みち)なれば、橋の下は颯々(さっさっ)と瀬になって、畦(あぜ)に突き当たって渦(うず)を巻くと、其処(そこ)の蘆は、裏を乱(みだ)して、ぐるぐると舞うに連れて、穂綿が、はらはらと薄暮(うすくれ)あいを蒼(あお)く飛んだ...
泉鏡花 「海の使者」
...葦(あし)の穂綿(ほわた)なども使われていたろうかと思うが...
柳田国男 「木綿以前の事」
...風が吹けば盛んに穂綿を流して来るのだが...
柳田國男 「野草雑記・野鳥雑記」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??