...労働者は雄蜂を穀つぶしだと云ふので虐待して仲間に入れないのだ...
アンリイ・ファブル Jean-Henri Fabre 大杉栄、伊藤野枝訳 「科学の不思議」
...農村の穀つぶしです...
犬田卯 「一老人」
...私は穀つぶし虫に過ぎない...
種田山頭火 「其中日記」
...Hがいふやうに穀つぶしだ...
種田山頭火 「其中日記」
...一つには内地における穀つぶしを減らし...
戸坂潤 「現代日本の思想対立」
...国のため何の役にも立たぬ穀つぶしの私がこんなごちそうを食べてよいものであろうか? しかも正規の配給ルートによらぬ一級品の大魚を──これはいわゆる横流しのやみ魚であろう...
永井隆 「ロザリオの鎖」
...それだけこの世の穀つぶしが減るわけなんだね...
中里介山 「大菩薩峠」
...あの女がおれのことを『三上さんよりも穀つぶしよ...
葉山嘉樹 「海に生くる人々」
...思いかえせば永いことながら、伊助を岡村へおいてきてからもはや十二年、旅烏の身には何かと不自由させがちの子供をつれて歩くのは不憫にて、幸い、あと継ぎがないから、という岡村のあに様のたっての所望に、倅の身のためとも思い絞らるる胸をおしほどいて渡しはしたものの、忘れる日とてはなく、立派な学校へ入れて頂いて居ります仕合せも我がことのように嬉しいのですが、たよりの度に伊助が伊助が、と伊助を恩にきせた金の断り様、いつぞや訪ねた時の、大食いの、穀つぶしの、と育ち盛りの子をつかまえての叱り様を思い合せては、この身もつらく、手を合せて貰ってくれ、と願ったわけではないのにと、時には愚痴も言いとうなるのです...
矢田津世子 「旅役者の妻より」
...そして穀つぶしなどと蔑(さげす)まれるいわれもなくなった...
吉川英治 「私本太平記」
...……世間の衆は、あの子をみるたびに、餓鬼(がき)とよび、筑阿弥どのが家に帰れば、穀つぶしめ、穀つぶしめが、と罵(ののし)ったものじゃが、育ちざかりじゃ、むりはなかった」「…………」「寧子(ねね)よ...
吉川英治 「新書太閤記」
...「穀つぶし」と呶鳴った父の顔をえがくと...
吉川英治 「忘れ残りの記」
...どうかした拍子でぼくを憎しげに「穀つぶし」と呶鳴ったりする事も...
吉川英治 「忘れ残りの記」
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