...賄は七八人以下の団体稼(だんたいかせ)ぎの時分には廻りコックにて...
相馬泰三 「新らしき祖先」
...父は「今のうちなら自分も無理をしても金が稼げるから...
高村光太郎 「回想録」
...おまけに妻をあんな卑しい所で稼がした金で君はのんきに食つてゐるんだぞと云ひたくもなる...
武田麟太郎 「現代詩」
...大変儲(もう)かる商売だということだけれど……二人で稼いだら楽にやって行けそうなものじゃないかね」女はやっぱり仕事から全く心を離さずに笑っていた...
徳田秋声 「あらくれ」
...それ/″\稼いでゐるものもゐるんで...
徳田秋聲 「籠の小鳥」
...一家の生活費を一人で稼ぎ出さねばならない...
豊島与志雄 「猫捨坂」
...そんな瘠(やせ)っこけた腕でできる稼業(かぎょう)じゃねえ」自分はだまっていた...
夏目漱石 「坑夫」
...おれは細君(さいくん)の虚榮心(きよえいしん)を滿足(まんぞく)させる爲(ため)に稼(かせ)いでるんぢやないと云(い)つて跳(は)ね付(つ)けたら...
夏目漱石 「門」
...稼業の傍ら高利の金を廻し...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...よく気が付きましたね」「それは稼業だもの」迎えるように立ち止まって淋しく笑う喜三郎...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...我(わし)が寐(ね)てからは稼(かせ)ぎ人(て)なしの費用(いりめ)は重なる...
樋口一葉 「大つごもり」
...夜更かしが商売の茶屋稼業のことですから...
久生十蘭 「平賀源内捕物帳」
...奴がどうやって大金を稼いだかは知らねえが...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「本命馬」
...稼ぎのもとがはいっているのであろう...
山本周五郎 「季節のない街」
...こんな稼業は知るまい...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集」
...それで田舎茶屋を稼(かせ)ぎ歩いていますうちに...
吉川英治 「新・水滸伝」
...人中(ひとなか)で揉(も)まれておりますでな」「しかし――どうして左様な稼業のうちに...
吉川英治 「宮本武蔵」
...道中稼(かせ)ぎの掏児(すり)で...
吉川英治 「牢獄の花嫁」
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