...高邁(こうまい)ノ精神ヲ喚起シ兄ガ天稟(てんぴん)ノ才能ヲ完成スルハ君ガ天ト人トヨリ賦与サレタル天職ナルヲ自覚サレヨ...
太宰治 「虚構の春」
...また聡明そのもののような天稟(てんぴん)でした...
橘外男 「ウニデス潮流の彼方」
...伝は続けて曰く「けだし負傷は軽微(けいび)にして天稟(てんぴん)の美貌をほとんど損ずることなかりき...
谷崎潤一郎 「春琴抄」
...われわれが自己のうちに有している天稟(てんびん)の学問の量をさすのです...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...天稟の性情から得来たつた新時代の特種なる個性的感激と...
永井荷風 「谷崎潤一郎氏の作品」
...その天稟(てんぴん)十分の枝葉を繁茂暢達(ちょうたつ)せしむること能はずして...
中江兆民 「『東洋自由新聞』第一号社説」
...天稟にもとづいたことでもあろうが...
原勝郎 「東山時代における一縉紳の生活」
...はなはだ技術的に飛躍した天稟(てんぴん)天才を持ち...
久生十蘭 「ノンシャラン道中記」
...その温和柔順の天稟(てんぴん)をもって朝夕英国の教師に親炙(しんしゃ)し...
福沢諭吉 「京都学校の記」
...天稟(てんぴん)とは言いながら老熟の致すところならん...
正岡子規 「俳人蕪村」
...解剖した屍體を舊(もと)の如く縫合はせる手際と謂ツたら眞個(まつたく)天稟(てんぴん)で...
三島霜川 「解剖室」
...どこか重々しく一流の気稟(きひん)をもっていた...
室生犀星 「童子」
......
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...お前にはまだまだ光の出きらない天稟(てんぴん)がある...
吉川英治 「剣難女難」
...決して天稟(てんぴん)だけのものではない...
吉川英治 「剣の四君子」
...一種(しゅ)べつな気稟(きひん)というもの...
吉川英治 「神州天馬侠」
...この時代に自分は剣にかけては天稟(てんぴん)の質をもって生れて来た――と...
吉川英治 「宮本武蔵」
...ただ芸術を解し得る気稟(きひん)を持つものは...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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