...さうしてその相違はあらゆる意味に於いて自分の稟性がトルストイに劣つてゐることを意味するのではない...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...これを貴国王に稟せしむ...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...彼はそれらの知的な魂の冷酷さや無情さや利己主義に悩まされた――(ただほんとうの天稟(てんぴん)に導かれてる者や熱心な学術的研究に没頭してる者など...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...それは天稟に由るところもあるであろうが...
豊島与志雄 「文学以前」
...天稟の体へ絵の具を注ぎ込む迄になつた...
永井荷風 「谷崎潤一郎氏の作品」
...眼と耳の良いことはガラツ八の天稟(てんぴん)で...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...天稟(てんぴん)の妙を得たガラッ八ですが...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...これに加うるに手工細技(さいぎ)に天稟(てんりん)の妙を有する我が国女工を以てす...
福田英子 「妾の半生涯」
...天稟(てんぴん)とは言ひながら老熟の致す所ならん...
正岡子規 「俳人蕪村」
...この『天稟』なるものが...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「トニオ・クレエゲル」
...おそくはないという半ばは稟身(うまれつき)の悲しみを越えた気持は...
室生犀星 「花桐」
...それゆゑに兄榛軒は己の子として公(おほやけ)に稟(まう)したのであらう...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...そこでいよいよ君侯に稟(もう)して禄を褫(うば)うということになってしまった...
森鴎外 「渋江抽斎」
...一体僕は稟賦(ひんぷ)と習慣との種々な関係から...
森鴎外 「百物語」
...即ち遺伝に依って稟(う)け継いだ性質が多分に含まれている事は学者の証明するところであります...
夢野久作 「鼻の表現」
...兵庫の天稟(てんぴん)の才を愛したのである...
吉川英治 「剣の四君子」
...それがしの天稟(てんぴん)はその二ぐらいにしか当りますまい」「ウーム...
吉川英治 「三国志」
...天稟(てんぴん)だった...
吉川英治 「新書太閤記」
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