...年中變らぬ稗勝(ひえがち)の飯に粘氣(ねばりけ)がなく...
石川啄木 「二筋の血」
...姓は稗田(ひえだ)...
稗田の阿礼、太の安万侶 「古事記」
...これを誦み習つたのが稗田の阿禮であり...
武田祐吉 「古事記」
...冷たい稗はザラ/\して咽(のど)を通らぬ...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...稗蒔屋はのどかになたまめ煙管(キセル)をくわえ...
長谷川時雨 「西洋の唐茄子」
...手前考えますところ、このお飼場うちにて、なにものか、『瑞陽』のお飼料の精米を盗み、稗(ひえ)、籾(もみ)その他のものをもって代えおるものがあるためと存じます...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...南部領、盛岡の城下から東南、南部米の米所で作毛三分二厘五毛、西の方、山つづきの場所は青立(あおだち)も見られず、七戸以北、北郡一帯は稗、粟もない...
久生十蘭 「ボニン島物語」
...稗だけのボロボロ飯を冷水で飲みくだすという話を...
久生十蘭 「ボニン島物語」
...その窓には稗蒔(ひえまき)のやうな鉢植が一つ置いてある...
正岡子規 「病牀六尺」
...その状(さま)地獄の兇鬼を見るに異ならず(エリス『古英国稗史賦品彙(スペシメンス・オヴ・アーリー・イングリッシュ・メトリカル・ローマンセズ)』二版...
南方熊楠 「十二支考」
...しかも稗粉ほど旨くは無いのが悲しいといふ意味であつた...
柳田國男 「食料名彙」
...ただそれが米・小麦・稗・蕎麦などの...
柳田國男 「食料名彙」
...一度に多く搗(つ)いて始めから粟(あわ)・稗(ひえ)の定量をまぜておき...
柳田国男 「木綿以前の事」
...椎葉村とそこの稗搗節については...
吉川英治 「随筆 新平家」
...ヒゲでない稗搗節を教えてあげると巻舌でいう...
吉川英治 「随筆 新平家」
...稗米(ひえまい)の握飯(むすび)に梅干(うめぼし)の入ったのを一つ...
吉川英治 「松のや露八」
...甞て稗史小説の予約出版を業とする東京稗史出版社の社員来って曰く...
若林※[#「王+甘」、第4水準2-80-65]藏 「怪談牡丹灯籠」
...そして家ごとに稗を蒸していた...
若山牧水 「みなかみ紀行」
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