...一つはその家の庭が昔から流行唄にうたはれた程よい庭であつて...
今井邦子 「瀧」
...程よい真中あたりに見当をつけ...
海野十三 「鍵から抜け出した女」
...「ところで君の今日の見習仕事だが……」と主任は程よいところで要領よく立ち直りながら「昨夜腹の痛くなかった連中は一同揃って囚人自動車に乗り...
海野十三 「深夜の市長」
...何しろ闇夜(やみよ)程よいと云うのであるから...
谷崎潤一郎 「細雪」
...人の少い程よい場所をちらっと見定めて...
豊島与志雄 「小説中の女」
...程よいところへちょこなんと坐り込むと...
中里介山 「大菩薩峠」
...眠りと、酔いとが醒めた時は、たしかに夜中であることに気のついたのは、長い思案の後ではなく、寝間の状態もはっきり眼にうつると共に、近くに誰もいないのも、いない奴が悪いのではなく、程よい時間で、お暇乞いをして行ってしまったものであることはハッキリとする...
中里介山 「大菩薩峠」
...炬燵の中の程よい炭火から起る温覚とが...
中里介山 「大菩薩峠」
...橋の東詰の程よいところまで来るとしめし合わせて...
中里介山 「大菩薩峠」
...昔は丘陵の上に程よい大きさの赤松が一面にむらだち繁つて...
野上豐一郎 「桂離宮」
...程よい古びを以つて...
野上豐一郎 「奈良二題」
...程よい時が経つと当夜の主人である高畠子爵は...
宮本百合子 「伊太利亜の古陶」
...どうも程よいものがなくて...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...程よいときにどんどん降りつもれ...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...程よいときに、どしどしと雪崩れてとけよ...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...程よい見馴染(みなじみ)の快いものでなければならぬ...
室生犀星 「庭をつくる人」
...粥は梅干の酸味を吸い出し梅干は程よい味にふっくらと肉づいて...
矢田津世子 「茶粥の記」
...程よいところで金をせびる...
夢野久作 「東京人の堕落時代」
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