...大気が稀薄な場所では、呼吸が困難になることがある...
...稀薄な人口を抱える小さな島国もある...
...稀薄なチャンスを見逃してはいけない...
...証言の強度は稀薄で、裁判には採用されなかった...
...酸素濃度が稀薄な高地でのトレーニングがマラソン選手の強化になるとされる...
...しかも稀薄(きはく)な内容になって...
有島武郎 「惜みなく愛は奪う」
...しかして稀薄な雰囲気が冷却作用をもつことを...
スワンテ・アウグスト・アーレニウス Svante August Arrhenius 寺田寅彦訳 「宇宙の始まり」
...この稀薄な星雲の密度が侵入者の軌道の各々の側で一様でないと仮定する...
スワンテ・アウグスト・アーレニウス Svante August Arrhenius 寺田寅彦訳 「宇宙の始まり」
...うつくしいけれどもこれという個性の閃(ひら)めきがなく印象の稀薄(きはく)な感じがする...
谷崎潤一郎 「春琴抄」
...近隣関係の稀薄なために...
豊島与志雄 「香奠」
...結局稀薄なものであつたのだが...
中原中也 「逝ける辻野君」
...「自分」といふものは甚だ稀薄であり...
中原中也 「よもやまの話」
...私を理解し得ないために起るぼんやりした稀薄(きはく)な点がどこかに含まれているようでした...
夏目漱石 「こころ」
...却つてその詩情を稀薄にした後期の敍事詩風の作が多く入れられてある...
萩原朔太郎 「永遠の詩人」
...ただ場合によつては――今日もなほ幽靈を信ずる人々の考へる如く――或は影の如く或は煙の如く輕く稀薄となるといふ相違があるのみである...
波多野精一 「時と永遠」
...先づ客體面における他者性は次第に稀薄に...
波多野精一 「時と永遠」
...頗る稀薄な状態で鎌倉時代を終つた...
原勝郎 「鎌倉時代の布教と當時の交通」
...空気(くうき)の稀薄(うす)いところでは...
逸見猶吉 「火を喰つた鴉」
...空氣もだいぶ稀薄らしい...
堀辰雄 「繪はがき」
...人煙(じんえん)稀薄(きはく)...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...ただそれをあまりに拡大分散するときだけ、稀薄になり、無力になる...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...ぎらぎらした、なまなましい原色のあざとい他の女たちの印象とかけはなれて、黒いスーツの女には、ある稀薄な、退屈をわがものとした人のひそやかな落着きも感じられた...
山川方夫 「その一年」
...人間の原始に持つてゐた生命力が稀薄になつていかざるを得ない...
吉川英治 「折々の記」
便利!手書き漢字入力検索