...大雷(たいらい)の後の稀有なる悲鳴を聞いた夜...
泉鏡花 「霰ふる」
...稀有な喜捨として有難く受納する外はない...
種田山頭火 「行乞記」
...古今の歴史に於ても甚だ稀有なり試みに彼れが第十四議會に於て尾崎行雄氏を陷擠せむとしたる手段の如何に忍刻なりしかを見よ...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...それは極めて稀有な例外です...
トルストイ 米川正夫訳 「クロイツェル・ソナタ」
...折角の稀有な鬼才さへも...
萩原朔太郎 「名前の話」
...アベ・フェロン師の――および師の提言にしたがって全幹部の――稀有なるまで高潔な品性を論証する事例として...
服部之総 「撥陵遠征隊」
...甚だ稀有なことだが...
久生十蘭 「平賀源内捕物帳」
...『發生』は自分にとつて稀有な吾が心の發火であつたけれども...
福士幸次郎 「太陽の子」
...稀有な靈感に起因する...
ライネル・マリア・リルケ Rainer Maria Rilke 堀辰雄訳 「巴里の手紙」
...稀有なる作品の一つである...
ライナア・マリア・リルケ Rainer Maria Rilke 堀辰雄訳 「モオリス・ド・ゲラン」
...あの稀有な高貴な花...
牧野信一 「卓上演説」
...其稀有なる厳格な教授ぶりで...
牧野信一 「文学とは何ぞや」
...稀有なことであつたと云ひ得る...
正岡容 「初代桂春団治研究」
...稀有な古作品を除いては...
柳宗悦 「工藝の道」
...彼は高さと深さと広さとを一身に具足した真に稀有な人格であったと云わねばならぬ...
柳宗悦 「工藝の道」
...仮りに異常な稀有な世界にのみ美があるなら...
柳宗悦 「民藝とは何か」
...もし花の美が稀有なある種の少数のものに限られていたら...
柳宗悦 「民藝とは何か」
...ある時万年貝と名づくる稀有なる螺の貝を送ってきたのを...
柳田国男 「雪国の春」
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