...軍隊でいわゆる「熱発」もしていない――これは稀有な例である――...
石川欣一 「比島投降記」
...大雷(たいらい)の後の稀有なる悲鳴を聞いた夜...
泉鏡花 「霰ふる」
...ファンと文通するというようなことも稀有な例に属する...
伊丹万作 「「ファン」について」
...こういう稀有な標本は...
海野十三 「仲々死なぬ彼奴」
...そうだとすると生命のあるうちにそういう稀有な日を出来るだけしみじみと味わっておかなければならない訳である...
寺田寅彦 「五月の唯物観」
...師の情操品性の稀有なる高潔さを証明し...
服部之総 「撥陵遠征隊」
...この稀有な事件の取沙汰は都の内外に拡がって行ったが...
ニコライ・ゴーゴリ 平井肇訳 「鼻」
...あの稀有な高貴な花...
牧野信一 「卓上演説」
...其稀有なる厳格な教授ぶりで...
牧野信一 「文学とは何ぞや」
...第十七図次に極めて稀有なるモウソウチクすなわち孟宗竹の花を示さん...
牧野富太郎 「植物記」
...稀有なるめぐり合わせ...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...朝日は稀有な見ものを見たように...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...やはり稀有なることとして驚かざるを得ないのである...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...自然から見れば唯一の稀有なものなど一つもないわけだが...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...稀有な美術品をのみ尊ぶ習慣は...
柳宗悦 「美の国と民藝」
...単に稀有なる故に珍重するという以外...
柳田國男 「どら猫観察記」
...史上稀有な存在である...
吉川英治 「随筆 新平家」
...この下剋上の時代においても遂に覆滅させることのなかった稀有な地方であることと...
和辻哲郎 「鎖国」
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