...甚だ稀有ながら此刹那の餘光を身に浴びて...
阿部次郎 「合本三太郎の日記の後に」
...双方の太陽が異常な高速度を有しているという稀有な例外の場合に限って確実に起るのである...
スワンテ・アウグスト・アーレニウス Svante August Arrhenius 寺田寅彦訳 「宇宙の始まり」
...大雷(たいらい)の後の稀有なる悲鳴を聞いた夜...
泉鏡花 「霰ふる」
...アナーキストとなって一代の風雲児と稀有なる天災の最中...
辻潤 「ふもれすく」
...それは極めて稀有な例外です...
トルストイ 米川正夫訳 「クロイツェル・ソナタ」
...その意味では稀有な現象と言って差支えない...
中谷宇吉郎 「天地創造の話」
...世にも稀有な鬼才をもちながら...
萩原朔太郎 「月に吠える」
...師の情操品性の稀有なる高潔さを証明し...
服部之総 「撥陵遠征隊」
...アベ・フェロン師の――および師の提言にしたがって全幹部の――稀有なるまで高潔な品性を論証する事例として...
服部之総 「撥陵遠征隊」
...たしかに稀有な事件であった...
久生十蘭 「悪の花束」
...甚だ稀有なことだが...
久生十蘭 「平賀源内捕物帳」
...この稀有な事件の取沙汰は都の内外に拡がって行ったが...
ニコライ・ゴーゴリ 平井肇訳 「鼻」
...稀有なる作品の一つである...
ライナア・マリア・リルケ Rainer Maria Rilke 堀辰雄訳 「モオリス・ド・ゲラン」
...やはり稀有なることとして驚かざるを得ないのである...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...「道」の世界をあの稀有な異常な彼岸(ひがん)に描く者は...
柳宗悦 「工藝の道」
...稀有な美術品をのみ尊ぶ習慣は...
柳宗悦 「美の国と民藝」
...仮りに異常な稀有な世界にのみ美があるなら...
柳宗悦 「民藝とは何か」
...単に稀有なる故に珍重するという以外...
柳田國男 「どら猫観察記」
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