...その形態がすこぶる稀らしく...
知里真志保 「あの世の入口」
...稀らしい玉だぜ」「女郎に売ったら儲かるだろうな」庄吉は...
直木三十五 「南国太平記」
...さういふ手合を引き入れてゐないことは稀らしかつた...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 後篇」
...あんな人間はこの村にやあ稀らしいて...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 後篇」
...今日はあんなわけで稀らしくも時間を早く出かけたし...
牧野信一 「心象風景(続篇)」
...住民が非常な欠乏に遭遇しているように思われた特殊な場合は稀らしくないと云われているが...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...夜も稀らしいほど早く寝た...
宮嶋資夫 「恨なき殺人」
...許しを乞うてゐるのは稀らしい客の風情であつた...
室生犀星 「汽車で逢つた女」
...唐沢氏がこんなにも上機嫌なのは稀らしいことである...
矢田津世子 「女心拾遺」
...稀らしく大玄関に唐沢氏の靴が脱いである...
矢田津世子 「女心拾遺」
...夫人の手は稀らしく上首尾で...
矢田津世子 「女心拾遺」
...弘前から繍の道を修めに出京した相馬という人の仕事を稀らしく師匠は賞めたことがあった...
矢田津世子 「※[#「やまいだれ+句」、第4水準2-81-44]女抄録」
...嫂は稀らしく燥ゃいで...
矢田津世子 「※[#「やまいだれ+句」、第4水準2-81-44]女抄録」
...わたくしは稀らしく思ったのであった...
矢田津世子 「※[#「やまいだれ+句」、第4水準2-81-44]女抄録」
...善兵衛は莫迦莫迦(ばかばか)しいと云ったふうに、顔を外向(そむけ)てしまった、こんどは渡邊の描いた見取図を受取て、「フーム、Fの字見たいな建方だな、この離れが一番上の横線に該当するね、中庭を隔てて御主人の居間と向合うて二階が弟さんの御部屋か……」こう呟いて沓脱(くつぬぎ)の駒下駄を履くと、グルッと庭を廻って座敷の裏手へ出た、そこは納屋と空地があり、忍返しのついた黒板塀で囲われてある、足許に注意しながら春日は塀の隙間(すきま)から覗いた、外は小路を隔てて向側は他家(よそ)の塀で、通行は稀らしい...
山下利三郎 「誘拐者」
...しかし、稀らしい...
横光利一 「詩集『花電車』序」
...稀らしいね...
横光利一 「旅愁」
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