...われわれはたぐい稀なよろこばしい場所を...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...家屋の内に於ては聊か之を聞く事あれども蚊帳を用うるを要せず蝉声の如きも甚だ稀なり...
太宰治 「津軽」
...是等は寧(むし)ろ稀なる品なれば説明(せつめい)を止め...
坪井正五郎 「コロボックル風俗考」
...そういう事は非常に稀な事とも思われなかった...
寺田寅彦 「石油ランプ」
...263 原語は單に『牛皮を以て』或は盾ならず牛皮を以て破隙を被はんとするか? されど盾を單に牛皮と呼ぶこと稀ならず...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...我が友人の類稀なる才能のために...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 三上於菟吉訳 「土色の顔」
...座敷に通るは最稀なり...
永井荷風 「上野」
...この日風なく近年稀なる好き正月なり...
断膓亭日記巻之四大正九年歳次庚申 「断腸亭日乗」
...四十一石の小身は稀なりとはしないが...
中里介山 「大菩薩峠」
...朱紫といふ世にも稀な美しい国に着いて...
牧野信一 「闘戦勝仏」
...それは稀なことではないように思われる...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...それこそ稀な・信じられない・驚くべきことであるから...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...しかも偶然多くの点において二人は稀なる類似をもっていた...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...その稀な例外の一つの場合に来るのである...
柳宗悦 「民藝四十年」
...一つは藤尾の不仕合せが決して稀なものでなく...
山本周五郎 「新潮記」
...無口で柔順で、稀な孝行もので、良く働き、何の不快さもない静な性質だ...
横光利一 「夜の靴」
...この村はよほど稀な良い村で...
横光利一 「夜の靴」
...市中の公園には稀な都びた趣きの...
横光利一 「旅愁」
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