...人跡稀なる北亜米利加の山間に移植せし...
高木敏雄 「比較神話学」
...星影さへも最(い)と稀なり...
高山樗牛 「瀧口入道」
...若くは官務的性質を帯びたる会合以外に出席すること甚だ稀なり...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...あなたが極めて稀な除外例でなかったら...
トルストイ 米川正夫訳 「クロイツェル・ソナタ」
...座敷に通るは最稀なり...
永井荷風 「上野」
...商舗の燈火は黯澹として行人稀なり...
永井荷風 「断腸亭日乗」
...われ生来多病なりしかどその頃は腹痛む事稀なりしかば八重が頻(しきり)にかの草の効験(ききめ)あること語出(かたりい)でても更に心に留(と)むる事もなくて打過(うちす)ぎぬ...
永井荷風 「矢はずぐさ」
...あるが中にも女の子の大方すなほに生たつは稀なり...
樋口一葉 「ゆく雲」
...一妻多夫の例は稀なるゆえ...
福沢諭吉 「女大学評論」
...世にも稀なる不可思議な物語を始めるのです...
牧野信一 「青白き公園」
...沢山に仕入れた酒がこの近年稀なる温気のために悉く完全な酢に化してしまつたので...
牧野信一 「素書」
...隅田川にも白魚稀なりといふ始末」とある...
正岡容 「大正東京錦絵」
...鴈治郎の稀な精力...
三宅周太郎 「中村梅玉論」
...肉欲を満足させ類い稀な美女を享楽することであった...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...という稀な例をわれわれは見ることができた...
山本周五郎 「青べか物語」
...よっぽど特別な……或る極めて稀な場合を想像した仮説以外には...
夢野久作 「二重心臓」
...無口で柔順で、稀な孝行もので、良く働き、何の不快さもない静な性質だ...
横光利一 「夜の靴」
...その稀な計算力の才腕には...
横光利一 「夜の靴」
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