...初生児から老年まで次第に移りゆく人間の年齢を...
丘浅次郎 「我らの哲学」
...次いで貴族邸内部における饗宴(きょうえん)の模様に移り...
橘外男 「ウニデス潮流の彼方」
...いくら移り気の葉子でも...
徳田秋声 「仮装人物」
...月が替わるごとの移りかえが十二回重なればもう暮で...
徳田秋声 「縮図」
...然れども文化(ぶんか)初年長崎赴任の後駿河台(するがだい)に移り住みし頃より再び文壇に接近し『南畝帖千紫万紅(なんぼちょうせんしばんこう)』『南畝莠言(ゆうげん)』等の出板(しゅっぱん)を見るに至れり...
永井荷風 「江戸芸術論」
...私事これまでの住居(すまい)誠に手ぜまに付この中(じゅう)右のところへしき移り候まま御(おん)知らせ申上候...
永井荷風 「※[#「さんずい+(壥−土へん−厂)」、第3水準1-87-25]東綺譚」
...カヌーに移り、やがてカヌーから岸に下り立ち、二三の島の者と共に警官について椰子林の間に消えて行くのを、私は甲板から見送つた...
中島敦 「環礁」
...シモンは細君のマリイ・ジャンヌと一緒にル・タンプルの東塔の最上階へ移り...
久生十蘭 「カストリ侯実録」
...あすからそちらへ引き移ります...
堀辰雄 「七つの手紙」
...時節の移りかはりに感動したりする...
正宗白鳥 「輕井澤より」
...出家をすればすぐに寺へお移りになるはずの...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...移り変りの激しい昨今では...
柳宗悦 「手仕事の日本」
...熔岩の流れみたいにどろどろ移りはじめていた...
吉川英治 「私本太平記」
...落花と倶(とも)に行く春の移りも早く...
吉川英治 「新書太閤記」
...余吾西岸へ移りつつある銃声や喊声(かんせい)は...
吉川英治 「新書太閤記」
...――興亡の流転(るてん)、一朝(いっちょう)の悲喜のとおりではありませぬ」などと他事なく語りかけると、勝家ははや利家のいわんとするところを悟って、「さればよ、惜しいのは、朽(く)つるなき、流転の移りなき、名のみではある……が、又左殿、安んじておくりゃれ...
吉川英治 「新書太閤記」
...雪解水(ゆきげみづ)岸にあふれてすゑ霞む浅瀬石川(あぜいしがは)の鱒とりの群むら山の峡より見ゆるしらゆきの岩木が峰に霞たなびく相模三浦半島のさびしい漁村に二年ほど移り住んでゐた事があつた...
若山牧水 「渓をおもふ」
...それを機会に彼はポルトガルを去ってスペインに移り...
和辻哲郎 「鎖国」
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