...永遠に戀人から戀人に移らなければならないものとしたら……...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...俺がヰーンにも巴里にも移住せずに此處にかうしてゐる限りは...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...室内の司令官は、サッと身を、壁際に移した...
海野十三 「空襲葬送曲」
...あるいは島嶼にまで移り住んで...
大杉栄 「征服の事実」
...ことしの十一月の中旬に妻子を引き連れてまた東京に移住して来たのであるが...
太宰治 「メリイクリスマス」
...ではこの男のことは一まずそれだけとしまして次へ移るといたしましょう」と探偵はその時ロザリオ青年の運んで来た珈琲(コオヒイ)の一杯に喉を潤した...
橘外男 「陰獣トリステサ」
...十二妙子が引き移ったアパートは...
谷崎潤一郎 「細雪」
...よしそれまでまてばとて武男が心は容易に移すべくもあらずして...
徳冨蘆花 「小説 不如帰」
...宗助が東京に移って始ての年に...
夏目漱石 「門」
...意馬心猿(いばしんえん)とやらが浅間しく乗り移った...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...レーンコートに移り変る...
百瀬慎太郎 「案内人風景」
...円山へ御移之由、これは御安堵御事、御内室様もおさよも少々間を得られ可申と奉存候...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...文政二年正月二十八日には新居落成してそれに移った...
森鴎外 「渋江抽斎」
...『取憑(とりつ)く』とか『乗移る』とかいう精神病理的な事実を...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...「地べたが流れてゆく――世の中が移ってゆく――...
吉川英治 「脚」
...さっそく身支度して、側臣数名と共に、小舟へ移り、暗夜にまぎれて、蟹江城の水門から落ちていった...
吉川英治 「新書太閤記」
...その戸板を黙々として守る人々が桃谷のかれの家へ移って行った...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...彼から彼女のほうへ移るわけである...
ルナアル Jules Renard 岸田国士訳 「にんじん」
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