...砂糖を鉄把秤(スティールヤード)――というより竹の把秤(はかり)だが――で量(はか)っては袋に入れ...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...両天秤を掛けるところを...
江見水蔭 「悪因縁の怨」
...此夕台所(だいどこ)で大きな甘藍(きゃべつ)を秤(はかり)にかける...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...お品(しな)は戸口(とぐち)に天秤(てんびん)を卸(おろ)して突然(いきなり)「おつう」と喚(よ)んだ...
長塚節 「土」
...それに吾(われ)とも知らず妻(さい)の肩に吐きかけた生血(なまち)の容積(かさ)を想像の天秤(てんびん)に盛って...
夏目漱石 「思い出す事など」
...無理に通そうとすると車屋の黒のごとく不意に肴屋(さかなや)の天秤棒(てんびんぼう)を喰(くら)う恐れがある...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...みんなは手に手に鎌や縄(なは)や天秤棒(てんびんぼう)などを持つて来た...
新美南吉 「良寛物語 手毬と鉢の子」
...分銅(ふんどう)にはうんと血が付いて――」「どこで見付かったんだ」「町内の若い者が妻恋稲荷の後ろの藪(やぶ)で見付けたんで」「秤と分銅と一緒になっていたのか」「秤の先へ分銅を縛ってあったそうです」「フーム」「これだけでも...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...めいめい天秤で荷を担ぎ...
長谷川伸 「瞼の母 二幕六場」
...といって天秤(てんびん)を肩へ当るも家名の汚(けが)れ外聞が見ッとも宜(よ)くないというので...
二葉亭四迷 「浮雲」
...天秤棒のやうに堅くなつて後ろに傾いたが...
牧野信一 「坂道の孤独参昧」
...陸は秤目(はかりめ)を知っているから丁度好いということであった...
森鴎外 「渋江抽斎」
...私はじつは両天秤で...
柳田国男 「故郷七十年」
...秤(はかり)で銀を量(はか)っているところが描いてある...
柳田国男 「木綿以前の事」
...「炭の用はねえか」天秤棒(てんびんぼう)で前と後に一俵ずつ...
山本周五郎 「風流太平記」
...即ちその心臓を秤(はかり)にかけられて罪の軽重を秤(はか)られ...
夢野久作 「鼻の表現」
...恋と慾を両天秤(てんびん)にかけて...
吉川英治 「江戸三国志」
...天秤棒(てんびんぼう)にもたれながら話しだした...
吉川英治 「大岡越前」
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