...この邸には秤(はかり)がありますか?」東屋氏は下男に訊ねた...
大阪圭吉 「死の快走船」
...両親の愛情を秤にかけてみなければならないほど複雑にはならなくてもよいらしい...
壺井栄 「一つ身の着物」
...不断に変化する宇宙全体が秤皿に影響してその総効果が収斂しなかったら一物の目方という定まった観念を得る事は出来まい...
寺田寅彦 「方則について」
...緑色にぬった皿(さら)をそなえてる古い秤(はかり)が...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...家へ歸つてフト商賣用の秤(はかり)を忘れて來たことを思ひ出し...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...秤座(はかりざ)といふのがありました...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...辰次が秤座を抜出して海賊橋の隠れ家に来たところを一網打尽(いちもうだじん)にされてしまったのです...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...天秤肩にして痛みはせぬか...
樋口一葉 「大つごもり」
...人々に天秤棒を食はらせし其の罪は免しがたし...
三木貞一 「初代谷風梶之助」
...もう一人の男と馬子とが擔ぎあげる天秤棒を通した秤の目を取つてゐる...
水野仙子 「白い雌鷄の行方」
...一様に天秤にかけなければならない...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...また創意の一つ一つを秤(はかり)にかけながら示すことなどは...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...左右の秤は物の見事に平均して...
夢野久作 「鼻の表現」
...こいつは日本左衛門と秤量(はかり)に掛けてどッちともいえない凶状持ち...
吉川英治 「江戸三国志」
...天秤棒(てんびんぼう)にもたれながら話しだした...
吉川英治 「大岡越前」
...金銀は秤(はかり)で分け取り...
吉川英治 「新・水滸伝」
...立ったとたんに足もとの天秤棒(てんびんぼう)に蹴つまずき...
吉川英治 「新・水滸伝」
...天秤(てんびん)をおろして...
吉川英治 「新・水滸伝」
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