...その間にお末は一秒々々に死んで行つた...
有島武郎 「お末の死」
...時計の針は一秒でも止まつてくれるだらうか...
石川啄木 「歌のいろ/\」
...皆な一秒に十分の一里以上の素晴らしい速さで...
アンリイ・ファブル Jean-Henri Fabre 大杉栄、伊藤野枝訳 「科学の不思議」
...初動(しよどう)は可(か)なり緩漫(かんまん)になつて一秒間(いちびようかん)一二回(いちにかい)の往復振動(おうふくしんどう)になり...
今村明恒 「地震の話」
...茶の間で置時計が秒を刻んで行く音が際立つて大きく聞えた...
鈴木三重吉 「桑の実」
...ロスアンゼルスのアゼリン嬢は三十六秒間に八平方メートルの面積をきれいに掃除(そうじ)したというレコードを取った...
寺田寅彦 「記録狂時代」
...吾輩は十五秒(びょう)で一回転する...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...荒々しい呼吸をなして秒を刻んだ...
豊島与志雄 「自由人」
...ただこの截然(せつぜん)たる一苦痛を秒ごとに深く印(いん)し来(く)るばかりを能事とするように思われた...
夏目漱石 「思い出す事など」
...あと一分……あと三十秒……あと十秒……」噴水の鶴を囲む大群衆は固唾をのんで一斉に鶴の口元をみまもる...
久生十蘭 「魔都」
...数秒間、室内の空気は威圧するように重苦しかった...
平林初之輔 「鉄の規律」
...そのうち正午前三十秒程になつた...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 森林太郎訳 「十三時」
...時計の秒や分と内的な心理學的な時間との間の關係に...
三木清 「歴史哲學」
...うー」と何かを呼んでいる……海尻駅の大時計の秒刻...
三好十郎 「樹氷」
...警笛が鳴って八分三十秒にとどいたときに私にはもうおんなの人は一人も見えていなかった...
室生犀星 「われはうたえども やぶれかぶれ」
...そして猶工合のわるい事には何分の一秒かの間隔をおいて女の頭の皮の髪にもつれた脂じみた黄楊の櫛がはらりと彼の足許に落ちたのである...
森於菟 「屍体異変」
...その何秒かの間の彼女の回想の高速フィルムの全回転が...
夢野久作 「書けない探偵小説」
...律儀に秒をきざむ音だけだった...
神西清訳 「ムツェンスク郡のマクベス夫人」
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