...その上に秋海棠のやうな薄紅い草花の咲いた鉢を乗せてあるのが見えた...
田中貢太郎 「青い紐」
...そこにそのころ秋海棠(しゅうかいどう)の絵のようにかすかに紅(くれない)を見せている...
田山花袋 「田舎教師」
...秋海棠(しゅうかいどう)今歳(ことし)は花少なく...
田山花袋 「田舎教師」
...壁際にある秋海棠(しゅうかいどう)も...
近松秋江 「別れたる妻に送る手紙」
...秋海棠も桜貝のような薄紅色の蕾を脹らませた...
外村繁 「日を愛しむ」
...折角の彩牋堂今は主なく去年尊邸より頂戴(ちょうだい)致候秋海棠(しゅうかいどう)坂地にて水はけよきため本年は威勢よく西瓜(すいか)の色に咲乱れをり候折から実の処銭(ぜに)三百落したよりは今少し惜しいやうな心持一貫三百位と思召被下(おぼしめしくださる)べく候...
永井荷風 「雨瀟瀟」
...わたしの家から移植(うつしう)えた秋海棠の花西瓜の色に咲きたる由書越(かきこ)された手紙の文言を思出してはなお更我慢がならず耳門(くぐり)の戸に手をかけるとすらすらと明いたのみならず...
永井荷風 「雨瀟瀟」
...秋海棠花ひらく...
永井荷風 「断腸亭日乗」
...萎えたるこゝろしばらくは慰む刈萱と秋海棠とまじりぬと未だはみねどかなひたるべしわびしくも痩せたる草の刈萱は秋海棠の雨ながらみむ日ごろは熱たかければ...
長塚節 「長塚節歌集 下」
...これも自分の子供時代から忘れ得ない秋海棠(しゅうかいどう)が...
夏目漱石 「行人」
...手水鉢の蔭(かげ)に生(は)えた秋海棠の葉が著(いちゞ)るしく大きくなつた...
夏目漱石 「それから」
...夏になると秋海棠(しゅうかいどう)がいっぱい生える...
夏目漱石 「門」
...この秋海棠は杉垣のまだ引き抜かれない前から...
夏目漱石 「門」
...秋海棠(しゅうかいどう)...
長谷川時雨 「チンコッきり」
...続随子(小野蘭山筆)秋海棠私はこれまでに秋海棠が日本に自生していると聞かされたことが一再ではなかった...
牧野富太郎 「植物一日一題」
...そして上文でみても秋海棠が我が日本の産でないことが判るので...
牧野富太郎 「植物一日一題」
...すなわち秋海棠はもと中国原産の植物である...
牧野富太郎 「植物知識」
...秋海棠(しゅうかいどう)は宿根草本(しゅっこんそうほん)であるが...
牧野富太郎 「植物知識」
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