...其節は格別取乱したる気色(けしき)も無之、涙も既に乾きし如く思はれ候へども、足下のくるすを眺め候眼の中、何となく熱病人の様にて、私方下男など、皆々気味悪しく思ひし由に御座候...
芥川龍之介 「尾形了斎覚え書」
...私方にて同村なる某家へ差し置き難き用向きのため...
井上円了 「おばけの正体」
...この裏千家も私方へ出入をした...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...或(あ)るとき私方に来て...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...或日肥後七左衛門(ひごしちざえもん)が不意(ふい)と私方に来て...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...役人が私方に来て懇々内談するその様子は...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...そのニコ/\優しい顔をして私方に出入(しゅつにゅう)したのは全く探偵の為(た)めであったと云(い)う...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...或日(あるひ)その書を私方に持参して...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...又その時代には黒田も私方に来れば...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...妻を娶て九子を生むソレから私方の家事家風を語りましょう...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...ソレでも私方の孫子(まごこ)に限(かぎっ)て別段に我儘(わがまま)でもなし...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...なんかんと鹿爪(しかつめ)らしく私方へ来て満腹の気焔(きえん)を吐く者は幾らもある...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...警察の役人が来て私方の家捜しサ...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...近々(きんきん)出立とて私方に告別に参り...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...それを私方へ将(つ)れ往(ゆ)いたら瓦器が残らず踏み砕かれましょうと辞(いな)む...
南方熊楠 「十二支考」
...私方養介も二年煩ひ...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...私方(わたくしかた)菅(くわん)三も十五になり候...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...私方は多町一丁目にて...
森鴎外 「壽阿彌の手紙」
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