...これより後は、一私人として、さらに印刷局に願ひいでずてはかなはず、その出願には、規則の手續を要せらるゝ事ありて、豫算にたがへる事もおこりしかば、編輯局にうれへまうす事どもありしかど、今はせむかたなしとて郤けられぬ、稿本下賜の恩命もあれば、しひて違約の愁訴もしかねて、それより、家兄修二、佐久間貞一君、益田孝君などの周旋を得て、とかくの手つゞきして、からうじて再着手とはなれり、此の間も、中止せられぬること、六十餘日に及びぬ...
大槻文彦 「ことばのうみのおくがき」
...一私人として見まいに来たのをきいて...
浜尾四郎 「正義」
...一私人として江戸で学んだものなどもその例は幾らもある...
三上義夫 「文化史上より見たる日本の数学」
...等しく一私人としての仕事であったこともまた否定すべきでない...
三上義夫 「文化史上より見たる日本の数学」
...一私人として立てば...
宮本百合子 「石を投ぐるもの」
...私人として自分が是認したものを...
三好十郎 「恐怖の季節」
...私人としては暢気(のんき)に人の交際もすると言われるようでは...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...私人として少しの閑暇(ひま)もない生活をしていた源氏であったから...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...公人として私人として忠告した...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...「昔から公人としても私人としてもあなたとほど親しくした人は私にありません...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...私人として楽しい生活がしてみたい」以前からよくこう帝は仰せられたのであったが...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...ほんとうは使臣としてであるが表面はただの私人として...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...「――私どもは私人として貴方を招待する気持はなかった...
山本周五郎 「いさましい話」
...家庭の一私人として...
吉川英治 「大岡越前」
...それらの者たちとは、公用としては、鉄砲火薬の取引などで日常に接し、私人としては、茶友として会することもしばしばだった...
吉川英治 「新書太閤記」
...いかにわしの蓄(たくわ)えと俸給でも、そんな多額な金目の物を、一私人としては、都の岳父(おしゅうと)に贈りうるはずのものではないからな...
吉川英治 「新・水滸伝」
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