...こんな一私人のアトリエに国宝が置いてある筈がないじゃないか」波越氏がたまげた様な声を出した...
江戸川乱歩 「黄金仮面」
...以上のような経歴をもつ一私人が「文学」と「科学」とを対立させてながめる時に浮かんでくるいろいろな感想をここに有りのままに記録して本講座の読者にささげるということは...
寺田寅彦 「科学と文学」
...少なくも主要な新聞を私人経営になる営利的団体の手から離して...
寺田寅彦 「ジャーナリズム雑感」
...これに反して英国で高層観測事業が一私人ダインスの手から政府に移ったのはずっと後の事であった...
寺田寅彦 「戦争と気象学」
...一私人が文部省に打電云々は前述の如く私自身が発狂せぬ限はあり得ません...
土井晩翠 「漱石さんのロンドンにおけるエピソード」
...我々は一私人で、ただ遊覧に来たのだから、公(おおやけ)の職務を帯びている人を使ってはすまないが、せっかく案内をつけてくれると云うなら、小使でも何でも構わない...
夏目漱石 「満韓ところどころ」
...一人の私人に対して...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「審判」
...私が附き添はふと願ふのは無意義な私人――人間の利己的な觀念を持つた一介の人間ではないのです...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...また一私人の判断をもってこれに違背するは...
穂積陳重 「法窓夜話」
...私人の家だぞ...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「王冠の重み」
...私人が捜査請求すればこの地上で君の首を守れる機関は存在しない...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「諜報部秘話」
...これを開墾しようという企てが再三私人によって行われたが...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...もし私人がこの文を読むに起因して大儲けをしたら...
南方熊楠 「十二支考」
...官営万能(まんのう)※に罹(かゝ)つて居る日本と違つて格納庫も其れに納めてある飛行機も総(すべ)て私人の所有である...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
...こういう神品を私人の塵蔵(じんぞう)にまかせておきましては...
吉川英治 「江戸三国志」
...私人的な気もちで寄っていることは...
吉川英治 「大岡越前」
...信用多き私人は三%で借りる...
デイヴィド・リカアドウ David Ricardo 吉田秀夫訳 「経済学及び課税の諸原理」
...私人の贅沢とはわけが違う...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
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