...「無我」の快感を味はむがために神と道とを私するものである...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...支那のいわゆる「己私することを得ず...
大隈重信 「日本の文明」
...決して私することを得ず...
大隈重信 「日本の文明」
...斯のごときをもって公務を私するものでないということは拙者も信じている...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...とうてい一人が巨万の富を私するにいたりがたい事情があるが...
丘浅次郎 「動物の私有財産」
...どんな苦勞でも私するわ」と嬉しさうに言つた...
高濱虚子 「續俳諧師」
...いかなる壟断(ろうだん)を私するの姦商(かんしょう)も...
徳富蘇峰 「将来の日本」
...私達が之を私するのはいいことではない...
戸坂潤 「技術へ行く問題」
...それを私する者は決して無かった...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...」「私するから、こゝほっといていゝよ...
林芙美子 「放浪記(初出)」
...一枚も私することはできない...
火野葦平 「花と龍」
...己を私する事は何であるか...
宮本百合子 「大いなるもの」
...己を私するに、自己完成ほど力強いものが有ろうか...
宮本百合子 「大いなるもの」
...彼女はこの賞賛を私することを拒み...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...美を私する作家として止まるなら...
柳宗悦 「工藝の道」
...また個人作家が私する時...
柳宗悦 「工藝の道」
...消火につとめろ、財物を私するな、逃げおくれた老幼は保護してやれ、宮門の焼け址(あと)へ歩哨を配置せい!」と、将兵に下知(げち)して、少しも怠るところがなかった...
吉川英治 「三国志」
...今日はあの時よりももっと特別な好意を持たれただけに人類の宝を私するという感じは一層強く起こらないわけに行かなかった...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
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