...頭の禿げた爺に声をかけられる...
谷崎潤一郎 「少年」
...赭土(あかつち)の多い禿山(はげやま)の蔭に...
徳田秋声 「あらくれ」
...額の少し禿げた天神髯(てんじんひげ)の五十位の男が出て来た...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...そうなると禿鷹も...
豊島与志雄 「コーカサスの禿鷹」
...空は西の方から拭つたやうに靄が禿げて日の光が竹林の上から斜にさしかゝると溜つて居る露がかゞやいて...
長塚節 「我が庭」
...その中には「禿(はげ)を自慢するものは老人に限る」とか「ヴィーナスは波から生まれたが...
夏目漱石 「三四郎」
...多々良君の頭の後部には直径一寸ばかりの禿(はげ)がある...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...頭の禿げて居る人間は賢いだろう...
野村胡堂 「青い眼鏡」
...禿(ち)び菷(ほうき)ほどの役にも立ちません...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...テラテラに禿げた赭黒い瘢痕(はんこん)が右の眼尻から顳一帯に隆起し...
久生十蘭 「湖畔」
...今朝見れば夕べの風で棟が禿げ大事のイチハツどこへ風が飛ばしたか...
牧野富太郎 「植物一日一題」
...小鬢の禿げた子や...
槇本楠郎 「文化村を襲つた子供」
...それに森林を伐り尽くし名嶽を丸禿(まるはげ)にして積立また贈遣する金額を標準として神社を昇格させたり...
南方熊楠 「十二支考」
...禿(は)げた大きな頭も...
山本周五郎 「さぶ」
...小さな禿頭(はげあたま)のようにブルブル震えている股の切口と...
夢野久作 「一足お先に」
...――愚禿親鸞、なんとふさわしかろうが」「はい……」生信房もふかい内省にひき込まれていた...
吉川英治 「親鸞」
...やっぱり……、何か、おかしい?」呟(つぶや)くのを、みな見上げて、「禿鷹...
吉川英治 「平の将門」
...伊予へ帰る藤原純友を始め――小野氏彦、紀秋茂、津時成の四人と、こちらの見送り人は、八坂の不死人、手下の禿鷹、そして相馬の小次郎の三名...
吉川英治 「平の将門」
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