...その後森下町へ移ってから友人にすすめられて、禅を始めて、或る禅師の下(もと)に入室した事もありました...
淡島寒月 「我が宗教観」
...当寺の住職黒崎禅翁が馬の尻尾のような白毛の払子(ほっす)をもって出てきた...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...その上禅宗では頂相を尊ぶので一種特別な禅宗風な高僧の肖像彫刻が随所にのこっている...
高村光太郎 「本邦肖像彫刻技法の推移」
...廿五日、乙酉、晴、六波羅の飛脚到著して申して云ふ、和田左衛門尉義盛、大学助義清等の余類洛陽に住し、故金吾将軍家の御息を以て大将軍と為し、叛逆を巧むの由、其聞有るに依りて、去る十三日、前大膳大夫の在京の家人等、件の旅亭を襲ふの処、禅師忽ち自殺す、伴党又逃亡すと云々...
太宰治 「右大臣実朝」
...禅の話は好きで得るところが多いなどゝも語つた...
種田山頭火 「行乞記」
...あはてゝいそいだ(これは禅坊主として完全に落第だ!)...
種田山頭火 「其中日記」
...若しくは禅僧ではなくても高僧方の往生される時でも...
徳富蘇峰 「弟を葬る」
...仏頂寺弥助は友禅模様にいよいよ面を赤くはえらせ...
中里介山 「大菩薩峠」
...とうとうこれを恭(うやうや)しく禅師(ぜんじ)に返却した...
夏目漱石 「草枕」
...禅坊さんの所謂大疑現前(たいぎげんぜん)などと云う境界は...
夏目漱石 「それから」
...『新皿屋敷』や『修禅寺物語』だけでも...
野村胡堂 「胡堂百話」
...寺小路東禅寺と報恩寺に救い小屋を建てて窮民の収容にかかったが...
久生十蘭 「ボニン島物語」
...禅門が巧みに作った俗話にすぎない...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...かく健(すこ)やかに大きく成られた姿を、父なる官兵衛にも見せたや、ご主君のお目にもかけたやと存じ、昨夜、南禅寺において、伊丹城に総がかりの火の手が揚がる――と承(うけたまわ)るやすぐ駒を打ってこれまで急ぎ参った次第です」と、事もなげにいうのであった...
吉川英治 「黒田如水」
...後醍醐との禅縁をむすぶにいたらしめた蔭にも彼のすすめがあった...
吉川英治 「私本太平記」
...坊主の禅杖だったのか...
吉川英治 「新・水滸伝」
...禅房の戸が、ふくらむように、がたがたと鳴っていたが、そのうちに、上人(しょうにん)の寝屋の戸が外(はず)れて、車を廻すように、豪雨の庭へころがった...
吉川英治 「親鸞」
...緋の友禅に寝顔をつけて...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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