...左(と)に右(か)く天禀(うまれつき)の才能に加えて力学衆に超(こ)え...
内田魯庵 「鴎外博士の追憶」
...是天禀(てんぴん)なりとの評判を講武所(こうぶしょ)中に轟かした磯貝竜次郎が...
江見水蔭 「死剣と生縄」
...元古仏の貴族的気禀に低頭する...
種田山頭火 「行乞記」
...又た其の最純良なる性質をも禀受したりき...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...遂ニ旧府ノ許可ヲ禀クルヤ...
永井荷風 「上野」
...だが甞て乱暴したということもなくてどっちかというと酷く気の弱い所のあるのは彼の母の気質を禀けたのであった...
長塚節 「太十と其犬」
...遠征隊そのものについては事前に関知していたのである! 一方そもそもジェンキンスの報告に基づいてセワードが本国に禀請して成った対朝交渉案の実行を...
服部之総 「撥陵遠征隊」
...たとえその発育されたる能力だけは天禀(てんぴん)の本量一尺に達するも...
福沢諭吉 「文明教育論」
...神と自然があなたに與へた天禀によつてゞす...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...故にヘラクレス人間(じんかん)に住んだうち常にヘーラに苦しめらる)をしてヘーラの乳を吮(す)い不死の神力を禀(う)けしめた...
南方熊楠 「十二支考」
...また諺に紀州人の伴(つれ)小便などもいわば天禀(てんぴん)人にも獣畜類似の癖あるのが本当か...
南方熊楠 「十二支考」
...して見ると禀賦と訓練で他の怖ろしがる物を怖れぬ馬もあるのだ...
南方熊楠 「十二支考」
...持つて生れた詩人的氣禀の爲めに...
水上瀧太郎 「貝殼追放」
...たとえば湧き上るリズムをも尊兄はその気禀をもって中途で斬ってしまう...
室生犀星 「聖ぷりずみすとに与う」
...その気禀の余りに熾烈なるために物象を睨んで終ることがある...
室生犀星 「聖ぷりずみすとに与う」
...天禀(てんぴん)余ありて脩養足らざれば也...
山路愛山 「詩人論」
...われわれはその気禀にもある秘めやかな親しみを感じないではいられない...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
...同時にまたそれを日本人の気禀(きひん)の特質と見ることもできよう...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
便利!手書き漢字入力検索