...伏目につつましく控えている碧(あお)い神経質な鋭い目も...
太宰治 「もの思う葦」
...あなたは御兄姉(ごきょうだい)はおありですか? ……無い……お母さんは御在命ですか? ……そうですか……お母さんは神経質なお方でしょう? ……そうじゃないって……そんならお父さんは...
モリス・ルヴェル Level, Maurice 田中早苗訳 「誰?」
...紙に対して都会人よりも神経質なのであろう...
谷崎潤一郎 「吉野葛」
...張りのある眼だけが稍神経質なうるほひを帯び...
田畑修一郎 「医師高間房一氏」
...それにきまつてかれの頭髪(かみ)の延びた蒼白い神経質な顔が映る...
田山録弥 「田舎からの手紙」
...神経質な紳士を思わせ...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 三上於菟吉訳 「患者兼同居人」
...あまりにも神経質な彼女の気持に迫り来るようなものが...
徳田秋声 「仮装人物」
...之程に神経質な縦皺を額によせないでも...
戸坂潤 「思想としての文学」
...強い神経質な声で口をはさんだ...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...神経質な痙攣的な震えとなってゆきそうだった...
豊島与志雄 「好意」
...……神経質な継母と凡てに無頓着な父との下に苦しんだ幼年時代...
豊島与志雄 「二つの途」
...さもなくばそんな臆病で神経質な野郎は押し込みをしようと思わんだろう...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「ギルレイ」
...神経質なたちですか」「真逆です...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「鉄面皮」
...その唱歌者の無神経質な偽陶酔状態を感ぜしめて身を切らるゝ百舌鳥に似たそぷらの...
牧野信一 「心象風景」
......
槇村浩 「青春」
...神経質なところがありました...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...」男は少し神経質な調子でこう云った...
シュニッツレル Arthur Schnitzler 森鴎外訳 「みれん」
...カイアエ君は偉大な体格をして態度の沈着な男、之(これ)に反してマス君は日本で言へば正宗白鳥(はくてう)君の様に優形(やさがた)な小作(こづく)りの男で、一見神経質な、動作の軽捷(けいせふ)な文人である...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
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