...先刻(さつき)のふざけた真似とは打つて変つて神妙に鼠のやうに小さくなつてゐた...
薄田泣菫 「茶話」
...おのずと丹後守に仕える心も振舞(ふるまい)も神妙になる――もともと竜之助は卑(いや)しく教育された身ではない...
中里介山 「大菩薩峠」
...「神妙にせえ」これはお六が弱いのではなく...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...神妙にお繩を頂戴せい」「何を馬鹿な...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...八五郎も息も吐(つ)かずに神妙に聴入りました...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...神妙にせい」平次は何やら掴んでグイと引くと...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...「野郎、神妙にせい、兄などを殺して、太てえ奴だ」洲崎の金六は、もう傳之助を引立てゝ來ました...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...神妙にせい」「親分...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...× × ×傳七郎は其の場で神妙に繩を打たれましたが伯父小牧半兵衞を殺し...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...苅萱道心(かるかやだうしん)見たいに神妙にして居りますがね...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...神妙にしろ」八五郎の糞力(くそぢから)がガツキと組み留めたのです...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...俯向(うつむ)いたまま神妙に聴き入って居りましたが...
野村胡堂 「焔の中に歌う」
...太郎は神妙に頭を垂れたまま...
久生十蘭 「母子像」
...由良の老婆もこの夜は私の前の膳について神妙に食べている...
横光利一 「夜の靴」
...汝等神妙に帰国致せばよし...
吉川英治 「剣難女難」
...……しかし久しい間、つい隣国に、こんど生(い)け捕(ど)りになった虎が穴居(けっきょ)しておりましたので、折々、好まぬ相手にもなっておりましたが」「虎と申せば、その虎もこのたびは、よくよく暴虎(ぼうこ)の野望も及ばぬことを知ったか、神妙に、頭を剃(そ)って、詫び入った...
吉川英治 「新書太閤記」
...神妙に兜(かぶと)をぬいだ...
吉川英治 「宮本武蔵」
...せいいっぱい神妙に...
ルナアル Jules Renard 岸田国士訳 「にんじん」
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