...つまり、美というのは、いろいろの世界で、ほんとうの自分、あるべき自分、深い深い世界にかくれている自分に、めぐりあうことだということを考えてきたのであるが、ここで大切なことは、このほんとうの自分が、何か神秘的な、神がかりな、固定された自分ではないということなのである...
中井正一 「美学入門」
...人心をして神がかり的...
蜷川新 「私の歩んだ道」
...「にっぽんシンフォニー」の方は、嘗(かつ)ての御用作家達の日本を題材として作った作品のように、神がかり的な、誇大妄想的なものでは無く、素朴で謙虚で、そして限りなく美しくさえありました...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...神がかりの武断派(ミリタント)の蒼ずんだ顔でじっと前を見つめている...
久生十蘭 「だいこん」
...そのうちに神がかりのような顔つきになって...
久生十蘭 「だいこん」
...女の目には時々狂気を呼ぶ神がかり的なものがある...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「諜報部秘話」
...いわば神がかりの主観にたって...
宮本百合子 「新しい潮」
...或種の神がかりであるというのは...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...鼻下チョビ髭の人は我を忘れて神がかりにすぐなる人...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...神がかりのセンチメンタリズム! 私はそれを思うと――誠 信子の事は...
三好十郎 「廃墟(一幕)」
...神がかりの精神教育で育てられたために...
三好十郎 「廃墟(一幕)」
...神がかりを言っているのでは無い...
三好十郎 「俳優への手紙」
...ウズメノミコトが神がかりの状態になって踊り狂ったと...
武者金吉 「地震なまず」
...それを神がかりや...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...神歌が古来の神がかりの方式を遵奉(じゅんぽう)して...
柳田国男 「海上の道」
...神がかりのした女のことを言うのである...
山之口貘 「私の青年時代」
...僕はこのごろ幾らか神がかりになっているので...
横光利一 「旅愁」
...この神がかりの状態からして地上楽園の解釈が出てくる...
和辻哲郎 「鎖国」
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