...只管(ひたすら)事なかれと祈る人の心を...
伊藤左千夫 「水害雜録」
...私はこの中から一人の落後者も出ないことを祈るものであります...
相馬愛蔵 「私の小売商道」
...今夜はゆっくり一泊して機会の到来を祈るがいい――とこういうのだ...
谷譲次 「踊る地平線」
...『仏蘭西(フランス)の女!大佐さん(ムシウ・カアネル)!』モハメッドのために!モハメッドのために!と祈るように私語(ささや)くのは...
谷譲次 「踊る地平線」
...世間の荒んだ空気があの家庭にはいらないことを祈る...
種田山頭火 「其中日記」
...あえて読者の叱正(しっせい)を祈る次第である...
寺田寅彦 「俳句の型式とその進化」
...歓喜に祈る自分の姿を想像したり――十死一生の勝負だとは信じていたが...
直木三十五 「南国太平記」
...在来の日本人の神仏に祈る人は...
中里介山 「大菩薩峠」
...矢張り平岡の成功を祈る心はあつたのである...
夏目漱石 「それから」
...じりじりし出して康雄も祈る...
原民喜 「焔」
...第二のリード夫人にならないように神樣に祈る...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...福を祈る風大和に存すと聞いた...
南方熊楠 「十二支考」
...」青年が祈るやうにさう答へました...
宮沢賢治 「銀河鐵道の夜」
...唯単なるキャッチフレーズか口頭禅の類ではあるまいかと僕が疑うのに無理があるだろうか?われわれは神に祈る時に...
三好十郎 「俳優への手紙」
...切に切に祈る...
室生犀星 「愛の詩集」
...……信乃はなにを祈るともなく祈るような気持で...
山本周五郎 「めおと蝶」
...と甲斐は祈るのであった...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...何事か祈るように両眼を閉じると熱い涙をポタポタとコートの赤土の上に落した...
夢野久作 「オンチ」
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