...この作業でミントは切れ鉛はこの重い装置が回るに従って磨り減って外れる...
フレデリック・アークム Fredrick Accum 水上茂樹訳 「食品の混ぜ物処理および調理の毒物(1820)」
...水の作用によって堅い岩石が磨り削られて土壌と成る...
スワンテ・アウグスト・アーレニウス Svante August Arrhenius 寺田寅彦訳 「宇宙の始まり」
...花聟の衣裳は磨り切れて艶々しい色も褪(あ)せ...
レオニード・ニコラエヴィッチ・アンドレーエフ 岡本綺堂訳 「世界怪談名作集」
...磨れて居る墨を更に磨り出した...
石川啄木 「病院の窓」
...跪いて頭を地面に磨り付けて居る人々が少なからず有る...
丘浅次郎 「疑ひの教育」
...政宗は持前の片眼に磨りつけるようにして...
薄田泣菫 「艸木虫魚」
...『時』が彼等の悲哀(かなしみ)を磨り減らしたのであろう...
モーリス・ルヴェル Maurice Level 田中早苗訳 「碧眼」
...墨を磨り紙を展げたが...
種田山頭火 「松山日記」
...流れに触れる岩石は、小さいのは巻き込み、押し流し、打ち割り、磨りつぶし、大きいのは突き当っておどり越え、はね越えるから、流れの表面は褶曲山脈さながらの凹凸だらけ、屈曲だらけだ...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...これは墨の磨り口に出来る罅(ひび)の問題と考えられる...
中谷宇吉郎 「硯と墨」
...磨り口の古さということで決るので...
中谷宇吉郎 「墨色」
...炭素の粉をよく混じて磨り合わせたもので...
中谷宇吉郎 「線香花火」
...「どこでそんなに磨っているんだい」「やっぱり学校の実験室です、朝磨り始めて、昼飯のときちょっと休んでそれから暗くなるまで磨るんですが、なかなか楽じゃありません」「それじゃ君が近頃忙がしい忙がしいと云って毎日日曜でも学校へ行くのはその珠を磨りに行くんだね」「全く目下のところは朝から晩まで珠ばかり磨っています」「珠作りの博士となって入り込みしは――と云うところだね...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...腐って臭くなった磨りかけの墨がうんと溜って居ましたよ」「それも一応証拠にはなるだろうが...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...一杯飮ましてくれませんか……」孝次郎は冷い靴のさきを土間に何度か磨りつけながら...
林芙美子 「雨」
...閑々たる態度で墨を磨り...
久生十蘭 「魔都」
...磨りへった階段に...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...そうしてその煉瓦がいよいよ丼(どんぶり)型に磨り滅ってしまうと又...
夢野久作 「暗黒公使」
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