...水の作用によって堅い岩石が磨り削られて土壌と成る...
スワンテ・アウグスト・アーレニウス Svante August Arrhenius 寺田寅彦訳 「宇宙の始まり」
...磨れて居る墨を更に磨り出した...
石川啄木 「病院の窓」
...直ぐ墨を磨り出した...
石川啄木 「病院の窓」
...婦人は燐寸(マッチ)を磨り...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「梟の眼」
...梅ちやんも襖の蔭で笑つたが「それでは御免なさいな」と急に眞面目な顏をして座敷に這入つて襖に背中を磨りつけるやうにして坐る...
高濱虚子 「俳諧師」
...又は自然(しぜん)に細長き石を周圍(しうゐ)より缺き※らし磨り※らしして適宜(てきぎ)の太(ふと)さにするかして...
坪井正五郎 「コロボックル風俗考」
...八郎太は、赤い顔をして、墨を磨りながら、御仕舞に連署している三人の名――島津将曹、伊集院平(たいら)、仲吉利へ、押えきれない憎しみと、怒りとを感じていた...
直木三十五 「南国太平記」
...ゴムロールは胚芽の精分をすっかり磨りつぶして死米としてしまうとか...
中里介山 「百姓弥之助の話」
...墨の磨り口の面積とがわかっているので...
中谷宇吉郎 「硯と墨」
...磨り口の表面に顕微鏡でも見えぬくらいの細かい罅が沢山はいる...
中谷宇吉郎 「硯と墨」
...全国民が身体と精神とを磨りへらしていながら...
中谷宇吉郎 「捨てる文化」
...「どこでそんなに磨っているんだい」「やっぱり学校の実験室です、朝磨り始めて、昼飯のときちょっと休んでそれから暗くなるまで磨るんですが、なかなか楽じゃありません」「それじゃ君が近頃忙がしい忙がしいと云って毎日日曜でも学校へ行くのはその珠を磨りに行くんだね」「全く目下のところは朝から晩まで珠ばかり磨っています」「珠作りの博士となって入り込みしは――と云うところだね...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...左の足には磨り切れた...
フレデリック・ブウテ Frederic Boutet 森鴎外訳 「橋の下」
...磨り荒されてゐるのでございます...
エドガア・アルラン・ポオ Edgar Allan Poe 森林太郎訳 「うづしほ」
...机の前で墨を磨りつづけてゐた私が...
三好達治 「海辺の窓」
...うん」甲斐は墨を磨りながら口の中で呟いた...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...絶え間なしに磨り減り...
山本周五郎 「山彦乙女」
...気が向くと弟子の帰りを待たしておいて悠々と墨を磨りながら一二枚宛書いて与えた...
夢野久作 「梅津只圓翁伝」
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