...直ぐ墨を磨り出した...
石川啄木 「病院の窓」
...磨れて居る墨を更に磨り出した...
石川啄木 「病院の窓」
...政宗は持前の片眼に磨りつけるようにして...
薄田泣菫 「艸木虫魚」
...彼等は松脂(まつやに)のように黒い磨り減らしたトンネルの中に動いてるのがわかった...
チェスタートン 直木三十五訳 「金の十字架の呪い」
...磨り硝子を通してくる明るみで...
豊島与志雄 「無法者」
...流れに触れる岩石は、小さいのは巻き込み、押し流し、打ち割り、磨りつぶし、大きいのは突き当っておどり越え、はね越えるから、流れの表面は褶曲山脈さながらの凹凸だらけ、屈曲だらけだ...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...磨り上げた宝石も及ばぬほど...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...一回磨り終ったことにして...
中谷宇吉郎 「硯と墨」
...これは墨の磨り口に出来る罅(ひび)の問題と考えられる...
中谷宇吉郎 「硯と墨」
...磨り口の古さということで決るので...
中谷宇吉郎 「墨色」
...あの階段の磨り減り方がプロバビリティ曲線(カーブ)になっているなあ」と額を指差しておられる...
中谷宇吉郎 「先生を囲る話」
...煙草に火を磨りつけると...
久生十蘭 「ボニン島物語」
...この三本の爪の先がすっかり磨り減って...
久生十蘭 「魔都」
...磨りへらされた一つの青春について歌うのだ僕は永久に行く――ヒューマニズムの不朽の希望についてそしてその不断に前方に波うつ自己像の前に不朽の希望にふくらんだ胸一ぱいに双手を拡げて僕は叫ぶのだおゝあの美くしい日を誰が返してくれる!と牢獄で僕は黄銅のゆがんだ壁面に向ってこう呼んだ革命と赤旗との符号が...
槇村浩 「青春」
...うん」甲斐は墨を磨りながら口の中で呟いた...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...猪口兵衛は古い丸瓦の中へ泥墨を磨り流して...
夢野久作 「狂歌師赤猪口兵衛」
...根元の磨り減つた粗末な柱が立つてゐて...
ピエル・ロチ Pierre Loti 吉江喬松訳 「氷島の漁夫」
...磨りつぶした粉を...
吉川英治 「銀河まつり」
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