...迫る処怪石(かいせき)巨巌(きょがん)の磊々(らいらい)たるはもとより古木大樹千年古き...
泉鏡花 「遺稿」
...アレはネ……」と渋柿園(じゅうしえん)老人は例の磊落(らいらく)な調子で...
内田魯庵 「三十年前の島田沼南」
...今度は向島の方へ遊びに来てくれたまえ」榎本は磊落に受けながして馬車に納った...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...蕪村の句は豪宕磊落(ごうとうらいらく)...
高浜虚子 「俳句とはどんなものか」
...柳毅は磊落(らいらく)な...
田中貢太郎 「柳毅伝」
...できるだけ磊落(らいらく)な...
ツルゲーネフ 神西清訳 「はつ恋」
...板垣伯は兩面ある人物なり外は粗放磊落なるに似て内は反つて細心多疑外は直情徑行なるに似て内は反つて險怪隱密外は剛愎偏固なるに似て内は反つて温柔滑脱常に赤誠を口にして善く慷慨すれども...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...英雄の特質とは何ぞや曰く磊落粗朴の野性...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...」彼は磊落そうに笑った...
豊島与志雄 「化生のもの」
...深沈(しんちん)重厚(じゅうこう)の資(し)と磊落(らいらく)雄豪(ゆうごう)の質(しつ)との撞着(どうちゃく)が消えてくる...
新渡戸稲造 「自警録」
...磊落(らいらく)そうな調子ですが...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...武勇磊落の名望ありて其地位高きに非ざれば任に適せず...
福沢諭吉 「帝室論」
...磊々(らいらい)たる大岩石の堆積...
細井吉造 「二つの松川」
...もしそれ曙覧の人品性行に至りては磊々落々(らいらいらくらく)世間の名利に拘束せられず...
正岡子規 「曙覧の歌」
...蕪村の句の磊落(らいらく)な処は...
正岡子規 「俳句上の京と江戸」
...しかれども余は磊落高潔なる蕪村を尊敬すると同時に...
正岡子規 「俳人蕪村」
...老人はこの磊落(らいらく)なたくらみと...
山本周五郎 「似而非物語」
...只赤ちやけた燒石が磊々としてゐるばかり...
吉江喬松 「山岳美觀」
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