...迫る處怪石巨巖の磊々たるはもとより古木大樹千年古き...
泉鏡花 「遺稿」
...是より峯脈をつたうて女體山に至る迄、八九町の間、巨巖磊々として、一々其名あり...
大町桂月 「春の筑波山」
...たるひとは古言にもいふ)本堂に積(つもり)たる雪の片屋根磊々(ぐら/\)となだれおち...
京山人百樹刪定 「北越雪譜」
...蕪村の句は豪宕磊落(ごうとうらいらく)...
高浜虚子 「俳句とはどんなものか」
...磊落のやうに見えながらも...
太宰治 「右大臣実朝」
...磊々子夫妻の温情は身にしみて有難かつた...
種田山頭火 「旅日記」
...板垣伯は両面ある人物なり外は粗放磊落なるに似て内は反つて細心多疑外は直情径行なるに似て内は反つて険怪隠密外は剛愎偏固なるに似て内は反つて温柔滑脱常に赤誠を口にして善く慷慨すれども...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...伊藤侯は磊落滑脱の気質なり...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...田山白雲は豪放磊落(らいらく)を以て鳴り...
中里介山 「大菩薩峠」
...天狗原の坦頂に到るや、大小の磊岩、偃松の木末、葉末ところどころ床しくも現われる...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...磊落(らいらく)で...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...利根の河原をひとり歩きて磊落と河原を行けば草雲雀わが幻想の都市は空にあり虹立つや人馬賑ふ空の上隱遁の情止みがたく...
萩原朔太郎 「俳句」
...一体は磊落(らいらく)な男なので...
森鴎外 「金貨」
...磊々落々(らい/\らく/\)...
山路愛山 「英雄論」
...この度びだけはいつもの磊落な風貌を生真面目に押し包んで悔みをのべた...
横光利一 「旅愁」
...磊落な由吉に似ず適当なその注意に...
横光利一 「旅愁」
...ただ赤ちゃけた焼石が磊々としているばかり...
吉江喬松 「木曾御嶽の両面」
...磊落(らいらく)な声が表の軒下で聞えた...
吉川英治 「親鸞」
便利!手書き漢字入力検索