...そのデータから確然とした事実が読み取れる...
...彼女が勝つと確然と踏んでいた...
...今後の進路はまだ確然としていない...
...彼は結果を確然とするために手元の資料を確認した...
...そのプロジェクトの成功は確然ではない...
...お定はもう心の底では確然(ちやん)と行く事に決つてゐたので...
石川啄木 「天鵞絨」
...成功の確然たるものがなくて...
伊藤左千夫 「正岡子規君」
...恐らく通詞の性格が確然としたのは家光以後の事だと...
徳永直 「光をかかぐる人々」
...識慮頗る暗昧にして確然たる定見なき人なり...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...彼れが争闘の力に富めるは恰も英国のオーコンネルに似たり其口を開けば輙ち罵る所、其弁論に一種の活気ありて人を煽動するに適する所、宛然として是れ日本のオーコンネルなり但だオーコンネルの政敵と争闘するや、確然たる信条と、爛たる熱誠とを以てするに反して、彼れは純然たる無宗教的冷頭を有するを異なりとするのみ是れ彼れが自由党に於ける信用の、オーコンネルが愛蘭党に於ける当年の信用に及ばざる所以なり...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...西周末夷宣幽時代のものとは確然たる區別がある...
内藤湖南 「支那古典學の研究法に就きて」
...確然と見ずにいられない...
中井正一 「大会を終りて」
...然し日本の居室と違つて確然と区別のある西洋間の心安さは...
永井荷風 「海洋の旅」
...御霊感によって確然とお悟りになり...
中里介山 「大菩薩峠」
...斯(か)うして彼(かれ)の卯平(うへい)に對(たい)する憎惡(ぞうを)の念(ねん)が彼(かれ)の心(こゝろ)へ錐(きり)を穿(うが)つて更(さら)に釘(くぎ)を以(もつ)て確然(しつか)と打(う)ちつけられたのであつた...
長塚節 「土」
...しかしそれは確然(はっきり)覚えていない...
夏目漱石 「思い出す事など」
...まず大体の上においてこの命題は確然たる根拠(こんきょ)のあるものと御考えになっても差支(さしつかえ)はなかろうと思います)早い話しが無臭無形の神の事でもかこうとすると何か感覚的なものを借りて来ないと文章にも絵にもなりません...
夏目漱石 「文芸の哲学的基礎」
...確然たる証拠によって明瞭に応(ウイ)とか否(ノン)とかいってもらいたいのである...
久生十蘭 「魔都」
...その権利というものを確然としておかねばならん...
火野葦平 「糞尿譚」
...残雪に濡れて確然(はっきり)と印された新しい車輪(タイヤ)の跡を発見することは...
牧逸馬 「双面獣」
...なったとかいうことの確然たる内容の相異について...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...確然たる直感を物質としているのではない...
横光利一 「馬車」
...彼自身の得心できる理由がまず確然とつかめていないのだ...
吉川英治 「宮本武蔵」
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