...雫一つ中に浸みこませない程確りとくつついてゐる...
アンリイ・ファブル Jean-Henri Fabre 大杉栄、伊藤野枝訳 「科学の不思議」
...それでもまだ確りした足取りで売店にやって来て...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「頸の上のアンナ」
...確りしろ、みんなお前の臆病がさせたことだ」小田島老人はまるで相手にしません...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...せめてお父つさんが確りして居るか...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...その確り者が命がけで耳をすましていて聞えない物音を...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...匕首(あひくち)を逆手(さかて)に喉を掻き切り――その上八千兩の小判を持つて逃げた――」平次の想像はその上へ確りした足場を組み立てるのです...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...肉づきの確りしたところや...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...あの娘はなか/\確りしてゐるから...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...誰も確りとした答へを與へるものはありません...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...なんとなく確りものらしいところがあります...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...お淺は三十六の美しくも何んとも無い平凡な女ですが、確り者らしさや、小意地の惡さは相當で、主人の妹の配偶(つれあひ)で、何彼と差出る與三郎に對して、あまり良い感じを持つて居ないことは事實かも知れません...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...三十二、三の大年増で、陽(ひ)に焦(や)けて申分なく黒くはなつてはゐるが、眼鼻だちのはつきりした、鼻の下の寸の詰まつた、江戸前の美人型で、高荷を背負つて、町から町へと歩く商賣だけに、身體も確りして、なか/\の魅力です...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...来年は確りしたいと思ふ...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...何か確りしたものが底に潜んでゐるやうな響きがあつた...
北條民雄 「癩を病む青年達」
...君さへもう少し確りしてゐれば...
牧野信一 「鏡地獄」
...何だか他の若い労働婦人たちより一層確りしたようなところがある...
宮本百合子 「「インガ」」
...不意と紺ぽい背広に中折帽を少しななめにかぶった確りした男の姿が歩道の上に現れたと思うと...
宮本百合子 「刻々」
...……確りしろシッカリ……あの青年が君にソックリなのは当り前の事なんだ...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
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