...この文章を書いた時私は確かに流行に動かされてゐたに違ひない...
阿部次郎 「合本三太郎の日記の後に」
...併し俺は此解決によつて從來「神を求める者」に與へて來た王位を一層確かにする事が出來た...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...確かに鳥らしく聞こえるが...
泉鏡花 「海の使者」
...確かに見込みがある...
江戸川乱歩 「孤島の鬼」
...確かに私は馬鹿な大胆過ぎることをやろうとしていたのだ...
スティーブンソン Stevenson Robert Louis 佐々木直次郎訳 「宝島」
...確かにお嬢様をお渡し申しました」老婆はそう言ってから一方の輿に乗って帰って往った...
田中貢太郎 「竇氏」
...御覧の如(ごと)く年齢の点では確かに私の方が遥(はる)か先輩でございまして...
谷崎潤一郎 「細雪」
...それからその分からないもう一人の男が一番あとから……」「確かにそうだね...
コナンドイル 三上於莵吉訳 「入院患者」
...とともに確かにそれはファシズムとしての本質の露出であるのだ...
戸坂潤 「現代日本の思想対立」
...確かに私は、もしも自分の精神がもっと自由だったら、この監房の石の一つ一つの上に、自分の目の前に、一ページずつひろがってゆくそのふしぎな書物に対して、興味をもっただろう...
ユゴー・ヴィクトル Hugo Victor 豊島与志雄訳 「死刑囚最後の日」
...確かに、そしてわれわれもそれを隠そうとは思わないが、観察者たる生理学者はそこに医すべからざる惨(みじ)めさを認めたであろう、おそらく彼は法律によってなされたその病人をあわれんだであろう、しかし彼は治療を試みようとはしなかったであろう...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...この咳は確かに慢心和尚の咳でありました...
中里介山 「大菩薩峠」
...番頭さんが――」「雨戸はどんな工合に締つて居たんだ」「下の棧(さん)だけおりて居りました」「確かにその通りか」「何しろあわてて居たもので...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...この取引は確かに有利らしいが...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...藩主は大参事次第だと確かに申された...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...効果は確かにあるさうだ...
北條民雄 「癩院記録」
...自然は確かに因果応報の真理を含み...
牧野富太郎 「牧野富太郎自叙伝」
...どうしてもそういう氣がしますよ」「確かにそりやあ...
三好十郎 「肌の匂い」
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