...――東京に帰りし後(のち)は小沢碧童(をざはへきどう)氏の鉗鎚(けんつゐ)を受くること一方(ひとかた)ならず...
芥川龍之介 「わが俳諧修業」
...果てしもなき碧緑の中に十一二歳の少年がぽつりと一人立っている...
魯迅 井上紅梅訳 「故郷」
...会者、鳴雪、碧童、癖三酔、不喚楼、雉子郎(きじろう)、碧梧桐、水巴(すいは)、松浜(しょうひん)、一転等...
高浜虚子 「五百句」
...碧梧桐とはよく親しみよく争ひたり...
高浜虚子 「五百五十句」
...昨夜江頭(こうとう)碧波(へきは)を湧かす満船都(すべ)て相公の※(しお)を載す雖然(たとい)羮(こう)を調(ととの)うるの用をなすことを要するも未だ必ずしも羮を調(ととの)うるに許多(おおき)を用いず秋壑はそれを聞いて...
田中貢太郎 「緑衣人伝」
...白帆がものうそうに深い碧(みどり)の上を滑って行く...
田山花袋 「田舎教師」
...また右の方には碧梧...
永井荷風 「冬の夜がたり」
...碧(みどり)深き美人の眼の潤ひも...
永井荷風 「夜あるき」
...「あ!」それは茂ちゃんではない、全く茂ちゃんとは似もつかない――似ないといっても、想像以上の、髪の毛のモジャモジャな、眼の碧い、鼻の尖(とが)った、ひげの赤い、服の破れた大の男が、今しも自分を上から圧迫するようにのぞき込んで、棒のような指で、自分の頬をつついているのを見ると、「いけない!」娘はパッとはね起きると、大の男が口早に何か言いました...
中里介山 「大菩薩峠」
...碧海賛平の輩(ともがら)の驚きは...
野村胡堂 「古城の真昼」
...赤毛碧眼の子供が生れることがあります...
野村胡堂 「裸身の女仙」
...行先きは岩赤く海碧きサン・ラファイエルの岬か...
久生十蘭 「ノンシャラン道中記」
...碧海島の夜はくらく...
平田晋策 「昭和遊撃隊」
...碧く輝いた大空の下に...
柳田国男 「雪国の春」
...よく晴れた冬の朝で高い高い碧空(あおぞら)をなにかしらぬ鳥が渡っている...
山本周五郎 「日本婦道記」
...朱碧の彩色は近年の新修に由つて美しい...
與謝野寛・與謝野晶子 「満蒙遊記」
...「碧眼(へきがん)の小児...
吉川英治 「三国志」
...洋子と同じような碧(あお)い薄物のワンピースを着ていた...
蘭郁二郎 「植物人間」
便利!手書き漢字入力検索